PS5版「聖剣伝説5 VISIONS of MANA」クリア感想
PS5版「聖剣伝説5 VISIONS of MANA」クリア感想
クリアタイムは42時間ちょっと。最後の隠しボスは未達でいったん区切り~。
いや~、楽しかった! 良かった~~~~。
2Dドットがまだメジャーな時代からアクションRPGを標榜していた聖剣伝説シリーズが、2024年の今のゲームにふさわしいブラッシュアップがなされて世に出されたな~、という感想です。これは3のリメイク作である「TOM」をプレイしたときにも実感したことではありますが、リメイクではありながら「元のSFCゲーム」にしっかり軸足も置いていたTOMとことなり、完全新作としてさらにシステムや表現を突き詰めた最新作にふさわしい品質になっていたと思います。
やはりアクションバトルが良かったですね。爽快なアクションと操作性、さらに必殺技の使い勝手の良さもあって、ボタン触ってる間ずっと楽しかったです。
この辺で難を上げるとすれば、メニュー周りがちょっと使いづらかったかな。
移動中にショートカット的に使えるリングコマンドは、シリーズ定番要素とはいえ操作が結構繊細で、狙ったキャラ・狙ったアイテムが使えず結構終盤まで焦ることしばしば。さらにメニュー画面では、キャラの切り替えやページ送りのために複数のボタン操作しないといけないのが結構難しい。あとアイテムやスキル並び替え機能がなんか独特で、自分の位置を見失うことがよくありました。
あとは何より装備系かな。1キャラクターに複数の武器系統が用意されていますが、メニュー画面で装着できるのは現ジョブの武器系統だけで、「入手した武器を装備させておきたいが、そのためにはジョブ変更してから装備変更する」という工程を踏む必要があるのははっきりと面倒でした。ショップで買ったら勝手に装備してくれるんだけど、宝箱入手だとできないんだよね……そこはちょっとどうにかしてほしかったな~。
ストーリー面では「賛否はあるだろうけど、私は好き」というのが率直な感想です。「このシリーズが積み重ねてきたもの、でも現代においてやらないといけないこと」をまっすぐに見つめたストーリーだったなと思います。
私にとって聖剣シリーズは、ゲームボーイ初代からLOMまではほぼリアタイで遊び、4以降はほぼ手を付けていないくらいのゆるふわな接点しかないんですが、それでもまあ正直「様々な理由でマナの聖域を目指すパーティが、最後には誰かが身を投げ出して世界の安定をはかる展開をいつもやってるな」という印象はあります。
今回のVOMでは「この世界を安定させるために、人身御供をマナの樹に差し出すために旅立つことが恒常化している」という流れで始まった時は、「ではこの構図をひっくり返す展開をやるのか」と察したし、実際そういう展開になっていったのは納得しました。
ただこのVOMが世にある様々な「自己犠牲の否定」「生贄の否定」の物語の中で、なかなか特異な存在感を放つのは「主人公も含めた世界中の大半の人が生贄の制度に納得している」ということ。こう書くと何かグロテスクに思えますが、登場人物らは基本的に誠実で穏やかな人たちばかりなので、最初は奇妙な違和感があるのは確か。
しかし、そもそも聖剣シリーズでは、1の頃からヒロインが、2ではパーティメンバーの一人が、3では冒険の導き手であり常にともにいたフェアリーが、それぞれの世界の安定を図るために自身をマナの樹に変えてストーリーは終わります。そこへいくと、VOMで描かれた「この世界を安定させるために、人身御供をマナの樹に差し出すために旅立つことが恒常化している」とは、そもそも聖剣シリーズ全体を比喩した世界ととらえることもできるでしょう。
「なるほどな」と思いながらゲームを進行していき、興味深かったのが制度への否定の描き方。VOMではそれまで生贄になることに納得し責任さえ感じていた当人が、「それでもこの世界でやりたいこと」を見つけて穏やかに生還を志すさまが描かれます。望んで生贄になった人自身が旅を通じて己を見つめなおし、それ以外の生の使い方見つける工程は、ちょっとほかの物語ではなかなかみない過程だったと思えて非常に感慨深かったです。
そうなんだよな「生贄を望んでいる本人」が本当にそれを望んでいながら、他者が「そんなの嫌だ」と否定して構造を壊せば、生贄本人の意思はどこかに行ってしまう。そこに対して非常に誠実に、そして独特に描いて見せたのは、ずっとこのテーマを描いてきた聖剣シリーズならではじゃないかと思います。
これをやったおかげで次回作ではこのテーマやんなくていいしな! これ見れただけでもこのゲームやったかいあるな~と本当に満足しています。
とはいえ、難を感じていることもいくつか。
1点目は、やはり敵対勢力の存在感の薄さでしょうか。序盤をけん引するオーリンは「生贄制度に大事な人を奪われたキャラクター」として真っ向からテーマ性をえぐってきますが、中盤から入れ替わって登場するディオフォロスは「大事な人を奪われたキャラクター」くらいに要素が減ってて、おかげでオーリンより思想面で主人公らとの対立が少ない。なんかもう途中から「すまんやけど、お前さんが成仏してくれた方がこの世界安泰なんだわ」という気持ちがわくくらい、本当に都合の良すぎる敵キャラだったなディオフォロス……。
やっぱりそこはディオフォロスもまた同じ生贄制度、もしくは近しい制度に巻き込まれて哀しみを経験したキャラクターにした方が、主人公らとの対立構造やテーマの掘り下げもできたんじゃないかな~。
2点目は、ヒロイン・ヒナの顛末。ここまで描いておいて、それでもヒナは生き残らせなかったんかーい!!!! マナの樹に身をささげることはなかったかもしれんが、それでも「ヒロインが実質死ぬ」「パーティメンバーが実質死ぬ」のはシリーズの定番展開なんですよ!!!! ここはな~、「シリーズを踏まえつつも、シリーズの展開にケリをつけたい」というコンセプトを感じるVOMなら、なにがなんでもパーティメンバーは生き残らせるべきだった、と個人的は思います。
この辺もあって、終盤からは徐々に薄味に感じる場面も。うーん惜しかったな。
思うところはありますが、非常に良いゲームだし、これを発展させていってほしい~。マジで次回作頼む……!!
クリアタイムは42時間ちょっと。最後の隠しボスは未達でいったん区切り~。
いや~、楽しかった! 良かった~~~~。
2Dドットがまだメジャーな時代からアクションRPGを標榜していた聖剣伝説シリーズが、2024年の今のゲームにふさわしいブラッシュアップがなされて世に出されたな~、という感想です。これは3のリメイク作である「TOM」をプレイしたときにも実感したことではありますが、リメイクではありながら「元のSFCゲーム」にしっかり軸足も置いていたTOMとことなり、完全新作としてさらにシステムや表現を突き詰めた最新作にふさわしい品質になっていたと思います。
やはりアクションバトルが良かったですね。爽快なアクションと操作性、さらに必殺技の使い勝手の良さもあって、ボタン触ってる間ずっと楽しかったです。
この辺で難を上げるとすれば、メニュー周りがちょっと使いづらかったかな。
移動中にショートカット的に使えるリングコマンドは、シリーズ定番要素とはいえ操作が結構繊細で、狙ったキャラ・狙ったアイテムが使えず結構終盤まで焦ることしばしば。さらにメニュー画面では、キャラの切り替えやページ送りのために複数のボタン操作しないといけないのが結構難しい。あとアイテムやスキル並び替え機能がなんか独特で、自分の位置を見失うことがよくありました。
あとは何より装備系かな。1キャラクターに複数の武器系統が用意されていますが、メニュー画面で装着できるのは現ジョブの武器系統だけで、「入手した武器を装備させておきたいが、そのためにはジョブ変更してから装備変更する」という工程を踏む必要があるのははっきりと面倒でした。ショップで買ったら勝手に装備してくれるんだけど、宝箱入手だとできないんだよね……そこはちょっとどうにかしてほしかったな~。
ストーリー面では「賛否はあるだろうけど、私は好き」というのが率直な感想です。「このシリーズが積み重ねてきたもの、でも現代においてやらないといけないこと」をまっすぐに見つめたストーリーだったなと思います。
私にとって聖剣シリーズは、ゲームボーイ初代からLOMまではほぼリアタイで遊び、4以降はほぼ手を付けていないくらいのゆるふわな接点しかないんですが、それでもまあ正直「様々な理由でマナの聖域を目指すパーティが、最後には誰かが身を投げ出して世界の安定をはかる展開をいつもやってるな」という印象はあります。
今回のVOMでは「この世界を安定させるために、人身御供をマナの樹に差し出すために旅立つことが恒常化している」という流れで始まった時は、「ではこの構図をひっくり返す展開をやるのか」と察したし、実際そういう展開になっていったのは納得しました。
ただこのVOMが世にある様々な「自己犠牲の否定」「生贄の否定」の物語の中で、なかなか特異な存在感を放つのは「主人公も含めた世界中の大半の人が生贄の制度に納得している」ということ。こう書くと何かグロテスクに思えますが、登場人物らは基本的に誠実で穏やかな人たちばかりなので、最初は奇妙な違和感があるのは確か。
しかし、そもそも聖剣シリーズでは、1の頃からヒロインが、2ではパーティメンバーの一人が、3では冒険の導き手であり常にともにいたフェアリーが、それぞれの世界の安定を図るために自身をマナの樹に変えてストーリーは終わります。そこへいくと、VOMで描かれた「この世界を安定させるために、人身御供をマナの樹に差し出すために旅立つことが恒常化している」とは、そもそも聖剣シリーズ全体を比喩した世界ととらえることもできるでしょう。
「なるほどな」と思いながらゲームを進行していき、興味深かったのが制度への否定の描き方。VOMではそれまで生贄になることに納得し責任さえ感じていた当人が、「それでもこの世界でやりたいこと」を見つけて穏やかに生還を志すさまが描かれます。望んで生贄になった人自身が旅を通じて己を見つめなおし、それ以外の生の使い方見つける工程は、ちょっとほかの物語ではなかなかみない過程だったと思えて非常に感慨深かったです。
そうなんだよな「生贄を望んでいる本人」が本当にそれを望んでいながら、他者が「そんなの嫌だ」と否定して構造を壊せば、生贄本人の意思はどこかに行ってしまう。そこに対して非常に誠実に、そして独特に描いて見せたのは、ずっとこのテーマを描いてきた聖剣シリーズならではじゃないかと思います。
これをやったおかげで次回作ではこのテーマやんなくていいしな! これ見れただけでもこのゲームやったかいあるな~と本当に満足しています。
とはいえ、難を感じていることもいくつか。
1点目は、やはり敵対勢力の存在感の薄さでしょうか。序盤をけん引するオーリンは「生贄制度に大事な人を奪われたキャラクター」として真っ向からテーマ性をえぐってきますが、中盤から入れ替わって登場するディオフォロスは「大事な人を奪われたキャラクター」くらいに要素が減ってて、おかげでオーリンより思想面で主人公らとの対立が少ない。なんかもう途中から「すまんやけど、お前さんが成仏してくれた方がこの世界安泰なんだわ」という気持ちがわくくらい、本当に都合の良すぎる敵キャラだったなディオフォロス……。
やっぱりそこはディオフォロスもまた同じ生贄制度、もしくは近しい制度に巻き込まれて哀しみを経験したキャラクターにした方が、主人公らとの対立構造やテーマの掘り下げもできたんじゃないかな~。
2点目は、ヒロイン・ヒナの顛末。ここまで描いておいて、それでもヒナは生き残らせなかったんかーい!!!! マナの樹に身をささげることはなかったかもしれんが、それでも「ヒロインが実質死ぬ」「パーティメンバーが実質死ぬ」のはシリーズの定番展開なんですよ!!!! ここはな~、「シリーズを踏まえつつも、シリーズの展開にケリをつけたい」というコンセプトを感じるVOMなら、なにがなんでもパーティメンバーは生き残らせるべきだった、と個人的は思います。
この辺もあって、終盤からは徐々に薄味に感じる場面も。うーん惜しかったな。
思うところはありますが、非常に良いゲームだし、これを発展させていってほしい~。マジで次回作頼む……!!
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ3日目
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ3日目
プレイ時間21時間ほど、6章途中。
いよいよ世界の真相などが見えてきてやること固まってきた感じ。ちょいちょいボス戦などではトリッキーなルールが適用されるなどして楽しいですね。
あと、パーティメンバー5人揃って、あれこれ考えてパーティ組むのが楽しいでんな。基本的にモートレアを使ってるので、ボス戦だったら補助と回復でヴァルとジュリかなとか、弱点属性がわかりやすいならパルミナかなとか、雑魚戦はほぼずっとカルナ入れて掃討していただいてます。
属性づけがまた悩ましいなー。スキル前提につけてますけど操作性とか見た目もこだわりがあって、グルグル変えてます。
ともかくゲーム部分が爽快でたのしい。ストーリーはずっと重たいけど……。
楽しいけどぼちぼち終わりも見えてきて、なんだか寂しい。良いゲームに出会った時は大体この気持ちになるんですが、今回もそんな感じです。
プレイ時間21時間ほど、6章途中。
いよいよ世界の真相などが見えてきてやること固まってきた感じ。ちょいちょいボス戦などではトリッキーなルールが適用されるなどして楽しいですね。
あと、パーティメンバー5人揃って、あれこれ考えてパーティ組むのが楽しいでんな。基本的にモートレアを使ってるので、ボス戦だったら補助と回復でヴァルとジュリかなとか、弱点属性がわかりやすいならパルミナかなとか、雑魚戦はほぼずっとカルナ入れて掃討していただいてます。
属性づけがまた悩ましいなー。スキル前提につけてますけど操作性とか見た目もこだわりがあって、グルグル変えてます。
ともかくゲーム部分が爽快でたのしい。ストーリーはずっと重たいけど……。
楽しいけどぼちぼち終わりも見えてきて、なんだか寂しい。良いゲームに出会った時は大体この気持ちになるんですが、今回もそんな感じです。
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ2日目
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ2日目
原稿期間につき週末しかゲームしないと決めてます。
プレイ時間は15時間ほど、ずっと4章進めていて5章入ったあたり。前回のプレイ中に1章から4章冒頭まで進んでたこと思うと4章長かったな〜。
徐々に話が込み入ってきて、「マナの樹を目指して旅立つ」だけではない話になってきました。
ショックな離脱を経て、現在は5人パーティ揃ったところ。個人的に操作しやすいモートレアをメインに、あれこれスキル考えて組み合わせるのが楽しい。捨てキャラいないのが嬉しいですね。
これは初日から思ってたけどカメラの視点が気持ち下すぎて、疲れてくるとちょっと酔う。画面設定からカメラ位置を遠目にしてるけど高さが変えられるわけじゃないので、あんまり対処法が浮かばずー。まあどうにかこうにか進めてます。
過去の聖剣シリーズのオマージュが多くて意欲的だなあと思う一方、LOMからのキャラクターが多数出てきてて、当時は異色作と呼ばれてた覚えありますが多大な影響を与えてますね。
話がどんどんえらいこっちゃになってるので続きやりたいけど一旦休むー。
原稿期間につき週末しかゲームしないと決めてます。
プレイ時間は15時間ほど、ずっと4章進めていて5章入ったあたり。前回のプレイ中に1章から4章冒頭まで進んでたこと思うと4章長かったな〜。
徐々に話が込み入ってきて、「マナの樹を目指して旅立つ」だけではない話になってきました。
ショックな離脱を経て、現在は5人パーティ揃ったところ。個人的に操作しやすいモートレアをメインに、あれこれスキル考えて組み合わせるのが楽しい。捨てキャラいないのが嬉しいですね。
これは初日から思ってたけどカメラの視点が気持ち下すぎて、疲れてくるとちょっと酔う。画面設定からカメラ位置を遠目にしてるけど高さが変えられるわけじゃないので、あんまり対処法が浮かばずー。まあどうにかこうにか進めてます。
過去の聖剣シリーズのオマージュが多くて意欲的だなあと思う一方、LOMからのキャラクターが多数出てきてて、当時は異色作と呼ばれてた覚えありますが多大な影響を与えてますね。
話がどんどんえらいこっちゃになってるので続きやりたいけど一旦休むー。
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ1日目
PS5「聖剣伝説 VISONS of MANA」プレイ1日目
わーい久しぶりの据え置き新作だーいと予約して買ったVOM。少し前に遊んだ、3の移植作であるTOMが非常に好感触だったので、今回も期待大でした。
現在はプレイ時間9時間くらい、水の精霊に合流できたあたり。
聖剣伝説って2以降は見た目のポップさもあってほのぼのしたRPGに見えるけど、1(FF外伝)は奴隷の闘技場から始まるし、2も軽率な行動から故郷を追い出され、3はどいつもこいつも悲劇から始まるから、割とダーティな感触で。
そこへ行くと今作は、プロローグでは「マナの樹に命を捧げるって本当にいいことか?」と、シリーズのお約束展開に切り込んでいる。
聖剣シリーズ、だいたい最後は親しいキャラクターがマナの樹になって、新たな世界を見守りますとさめでたしめでたし……だもんな。
その一方で、メイン主人公らは「名誉ある役目」をもらって前向きな雰囲気で旅する様がどんどん不穏になっていく。どこかでひっくり返される予感がビシバシする。
まだまだ始まったばかりで何もわかっちゃいないけども、これからが楽しみです。
わーい久しぶりの据え置き新作だーいと予約して買ったVOM。少し前に遊んだ、3の移植作であるTOMが非常に好感触だったので、今回も期待大でした。
現在はプレイ時間9時間くらい、水の精霊に合流できたあたり。
聖剣伝説って2以降は見た目のポップさもあってほのぼのしたRPGに見えるけど、1(FF外伝)は奴隷の闘技場から始まるし、2も軽率な行動から故郷を追い出され、3はどいつもこいつも悲劇から始まるから、割とダーティな感触で。
そこへ行くと今作は、プロローグでは「マナの樹に命を捧げるって本当にいいことか?」と、シリーズのお約束展開に切り込んでいる。
聖剣シリーズ、だいたい最後は親しいキャラクターがマナの樹になって、新たな世界を見守りますとさめでたしめでたし……だもんな。
その一方で、メイン主人公らは「名誉ある役目」をもらって前向きな雰囲気で旅する様がどんどん不穏になっていく。どこかでひっくり返される予感がビシバシする。
まだまだ始まったばかりで何もわかっちゃいないけども、これからが楽しみです。
ARG「かがみの特殊少年更生施設」をプレイしました
ARG「かがみの特殊少年更生施設」をプレイしました
うおーーーークリアしたーーーーー!! 丸2日使ったーーーーーー!!! そんなことしてるばやいじゃないのに!!!!
愛宝学園かがみの特殊少年更生施設
リンク先は一見よくある施設案内のウェブサイトに見えますが、フッターには「このWebサイトの内容は考察コンテンツのために作られたフィクションであり」と但し書きがある通り、施設自体がフィクションです。
このページを閲覧しながら気になるワードをピックアップし、右上の検索フォームを使って隠されたページとこの施設の謎に迫る、という謎解きゲームです。
なかなか説明が難しいゲームなので、詳しくはこの辺読んでください。
実在するWebサイトを舞台としたミステリーゲーム『かがみの特殊少年更生施設』が無料公開 ― サイトは120ページ以上で構成。最深部である“LEVEL10の機密情報”にアクセスし、施設の秘密に迫れ(電ファミニコゲーマー)
実在するサイトを調査して,最深部の機密情報にたどり着け。体験できるモキュメンタリー映像「かがみの特殊少年更生施設」,本日公開(4Gamer.net)
ざっくり見ている分にはまあよくある施設案内……とみせかけて、特に生徒作品群を中心にざわざわとした不安が現れ、よくみると……? と思ったころにはぐいぐい引き込まれていました。
ページ中にヒントらしいヒントは多くないので、詰まる人はたぶんすぐ詰まる。そんなときは公式にアップされているこちらの動画を見ると、序盤の主な謎解きと基本の考え方が説明されているのでぜひどうぞ。最初に見た時は思ったより踏み込んでいるのでネタバレかな? と思いましたが、振り返ってみると全然序盤です。
また本企画に関連したXアカウントが開設されています。一見関係のないアカウントに思えますが、サイト情報を探っていくうちにその重要性もわかるでしょう。
必須な情報は上のYoutube動画とXアカウントくらいで、部分的に一般的な知識が必要になりますが、サイト情報を元にネット検索するとパッと出てくるレベルです。とにかく必要なのは「このワードでサイト内検索したら何かが出てきそうだ」という勘。この感じは非常に現代的だな~と感心します。
あと、公的機関にしばしばある雑なパソコン知識と雑なネットセキュリティのパロディみたいで、進めていくとちょっと笑える。
こういった構造だからか、いつ始めてもいいし、いつ中断してもいい。セーブもなく、ただただプレイヤー1人1人の「観測」し「知る」ことで何かが進展していく。果たしてその先にあるのはなんなのか?
なんとも得難いゲーム体験でした。
うおーーーークリアしたーーーーー!! 丸2日使ったーーーーーー!!! そんなことしてるばやいじゃないのに!!!!
愛宝学園かがみの特殊少年更生施設
リンク先は一見よくある施設案内のウェブサイトに見えますが、フッターには「このWebサイトの内容は考察コンテンツのために作られたフィクションであり」と但し書きがある通り、施設自体がフィクションです。
このページを閲覧しながら気になるワードをピックアップし、右上の検索フォームを使って隠されたページとこの施設の謎に迫る、という謎解きゲームです。
なかなか説明が難しいゲームなので、詳しくはこの辺読んでください。
実在するWebサイトを舞台としたミステリーゲーム『かがみの特殊少年更生施設』が無料公開 ― サイトは120ページ以上で構成。最深部である“LEVEL10の機密情報”にアクセスし、施設の秘密に迫れ(電ファミニコゲーマー)
実在するサイトを調査して,最深部の機密情報にたどり着け。体験できるモキュメンタリー映像「かがみの特殊少年更生施設」,本日公開(4Gamer.net)
ざっくり見ている分にはまあよくある施設案内……とみせかけて、特に生徒作品群を中心にざわざわとした不安が現れ、よくみると……? と思ったころにはぐいぐい引き込まれていました。
ページ中にヒントらしいヒントは多くないので、詰まる人はたぶんすぐ詰まる。そんなときは公式にアップされているこちらの動画を見ると、序盤の主な謎解きと基本の考え方が説明されているのでぜひどうぞ。最初に見た時は思ったより踏み込んでいるのでネタバレかな? と思いましたが、振り返ってみると全然序盤です。
また本企画に関連したXアカウントが開設されています。一見関係のないアカウントに思えますが、サイト情報を探っていくうちにその重要性もわかるでしょう。
(ツイート埋め込み処理中...)Twitterで見る
必須な情報は上のYoutube動画とXアカウントくらいで、部分的に一般的な知識が必要になりますが、サイト情報を元にネット検索するとパッと出てくるレベルです。とにかく必要なのは「このワードでサイト内検索したら何かが出てきそうだ」という勘。この感じは非常に現代的だな~と感心します。
あと、公的機関にしばしばある雑なパソコン知識と雑なネットセキュリティのパロディみたいで、進めていくとちょっと笑える。
こういった構造だからか、いつ始めてもいいし、いつ中断してもいい。セーブもなく、ただただプレイヤー1人1人の「観測」し「知る」ことで何かが進展していく。果たしてその先にあるのはなんなのか?
なんとも得難いゲーム体験でした。
ブラウザ版「ネタバレが激しすぎるRPG―最後の敵の正体は勇者の父―」を遊んだし実況動画を無限に見てる
ブラウザ版「ネタバレが激しすぎるRPG―最後の敵の正体は勇者の父―」を遊んだし実況動画を無限に見てる
本当にずっと実況動画みてる。10人は確実にみてる。
https://www.freem.ne.jp/win/game/30422
ブラウザで遊べるフリーゲームで、タイトルからギョッとしてたら開始5分でツッコミ満載バカゲーwwwってなるんですが、いざ物語が始まってみるとストーリー構成が非常にしっかりしてて引き込まれます。
元々ゲームの実況動画で知って自分でも遊びましたが、自分も含めたプレイヤーみんなが反応するタイミングやその中身がある程度一致しており、シナリオ誘導が的確で上手い。
ギャハハと笑っていたら、予想以上に生っぽいキャラクターたちのドラマを通じて、気づけば思いもよらないところに連れて行ってくれる。それでいてちゃんと「ネタバレ」のルールはきっちり守ってくれる。事前の期待を超えてくるストーリーを楽しめます。
これだけ引き込まれる要素として、大きなドラマでも小さな会話でも人の感情を揺さぶり、笑いや驚きといった感動を引き出す力が強いし演出や構成も「正確」なんでないかなと。
その結果、一度でも遊ぶと他の人が初見でする反応が予想できつつ、細かいところは人によって分かれるので、非常に実況向きに思いました。配信者の間で人気が出るのもわかるー。
実況動画を立て続けに見てもそれぞれの反応を見る楽しさがあるし、あとやっぱりストーリーの構成がすごく強いので、盛り上げどころで毎回うおおおってなれる。
(とはいってもゲーム自体は昨年4月配信で、人気が出始めたのは今年に入ってかららしい。アマチュアのフリーゲームの難しさだな〜)
また、実際にプレイヤーとして遊んでみると、ボス戦で毎回工夫があってゲームとしても楽しい。「ネタバレ」がテーマとあって、敵が繰り出す大技もある程度予想ができつつ、でも喰らうとしんどい、じゃあどうする? という駆け引きが要所で発生する。
よく考えたらこの「敵の行動がなんとなくわかるので対策を取る」とは昨今のコンピューターゲームの特にボス戦だとよくあるるやつですが、「ネタバレ」という本作のコンセプトと非常に相性が良くて、ゲーム体験をグッと良くしていると感じます。
素直に遊べば3時間程でクリアできますが、ストーリーの楽しさや歯応えあるバトルなど、非常に密度高いRPG体験できる作品でした。
本当にずっと実況動画みてる。10人は確実にみてる。
https://www.freem.ne.jp/win/game/30422
ブラウザで遊べるフリーゲームで、タイトルからギョッとしてたら開始5分でツッコミ満載バカゲーwwwってなるんですが、いざ物語が始まってみるとストーリー構成が非常にしっかりしてて引き込まれます。
元々ゲームの実況動画で知って自分でも遊びましたが、自分も含めたプレイヤーみんなが反応するタイミングやその中身がある程度一致しており、シナリオ誘導が的確で上手い。
ギャハハと笑っていたら、予想以上に生っぽいキャラクターたちのドラマを通じて、気づけば思いもよらないところに連れて行ってくれる。それでいてちゃんと「ネタバレ」のルールはきっちり守ってくれる。事前の期待を超えてくるストーリーを楽しめます。
これだけ引き込まれる要素として、大きなドラマでも小さな会話でも人の感情を揺さぶり、笑いや驚きといった感動を引き出す力が強いし演出や構成も「正確」なんでないかなと。
その結果、一度でも遊ぶと他の人が初見でする反応が予想できつつ、細かいところは人によって分かれるので、非常に実況向きに思いました。配信者の間で人気が出るのもわかるー。
実況動画を立て続けに見てもそれぞれの反応を見る楽しさがあるし、あとやっぱりストーリーの構成がすごく強いので、盛り上げどころで毎回うおおおってなれる。
(とはいってもゲーム自体は昨年4月配信で、人気が出始めたのは今年に入ってかららしい。アマチュアのフリーゲームの難しさだな〜)
また、実際にプレイヤーとして遊んでみると、ボス戦で毎回工夫があってゲームとしても楽しい。「ネタバレ」がテーマとあって、敵が繰り出す大技もある程度予想ができつつ、でも喰らうとしんどい、じゃあどうする? という駆け引きが要所で発生する。
よく考えたらこの「敵の行動がなんとなくわかるので対策を取る」とは昨今のコンピューターゲームの特にボス戦だとよくあるるやつですが、「ネタバレ」という本作のコンセプトと非常に相性が良くて、ゲーム体験をグッと良くしていると感じます。
素直に遊べば3時間程でクリアできますが、ストーリーの楽しさや歯応えあるバトルなど、非常に密度高いRPG体験できる作品でした。
PS5「FF7リバース」クリアした
PS5「FF7リバース」クリアした
クリアタイムは75時間くらい。探索と討伐は全部拾って、クエストはミニゲーム系残して9割消化。隠しボスは未到達。
結果的に、楽しかったなー。泣きたいくらい楽しい旅路だった。
なお、筆者は「FF7リメイク」および「PS1版FF7」クリア済みのため、以下はそれらの話題も出ます。
前作リメイクではミッドガルという狭くも魅惑的な一都市を舞台にした展開でしたが、本作リバースでは一転してフィールドマップを持ち、街から街へ、大陸を渡って旅する広大な旅が描かれました。
正直ねー、序盤から長いことこの仕組みがおもんなかったです。というのも、マップ広すぎ、移動大変すぎ、ミッドガルは見てるだけで楽しい密度の高い都市でしたが、リバースのマップは洞窟とか草原とか似たような景色が延々続くシーンも多くて、歩いているだけで楽しい感じはなかなか短い。
ブレワイのようにあらゆる地形を踏破できるわけではなく、細かい起伏はダッシュかパルクールで乗り越える必要があって、それでいて直接移動できない地形も結構な量がある。行けそうな段差かなとトライしては回り道することもあれば、さっきこの高さ登れなかったしと思ってたら実は登れたりと境界線がちょっとわかりづらい。
また、リバースの構造は決して昨今主流のオープンワールド形式というわけではなく、固定イベント→マップ探索可能な時期→固定イベント→マップ探索可能な時期……という繰り返しで、基本的には一連の流れや展開はがっちり固まっています。
そしてこの固定イベントがまた長い。大抵はどこかのダンジョン探索ですが、普通にプレイすると3~4時間は拘束されて、イベントやバトルが絶え間なく続くので、プレイにもカロリーががっつり必要です。
自由度があるようで目算よりは低い、というギャップが最初は不自由に感じてました。
この辺は原典たるFF7の、今となっては珍しいけど、完全フリーなオープンワールドでもなく、かといって一本道RPGではないあれの再現に思いました。当時はこういうマップ単位で探索ができるタイプのRPGは普通だったもんね。
PS1時代に主流だったあのRPG形式を「そのまま持ってくるけど、現代のゲームに変えてみせる」というリバースのコンセプトなのかなと。当時のボリュームでやってたことを、さらに基準の上がった現代で再現しようとしてるんで、もうもうただただボリュームに圧倒されます。
で、自分としては「見たことあるやつだが、現代風にボリューム増えてて重くてしんどい……」という既視感と飽きが正直かなりあった。サービスなのはわかるがお腹はち切れそうなんですが!?っていう「量」がぶん殴ってくる。
ストーリー面でも展開が激動するわけではなく、むしろ始まりは緩やかで「どこかにいるセフィロスを当てもなく探す」モードなので、序盤の求心力はかなり弱い……というわけで、中盤あたりまではかなり飛ばし気味に進めてました。
とはいえ投げ出すほどつまらないということはなく、そうこうしているうちにユフィが参加し、バレットの過去編があり、ケット・シーが参加するころにはドラマやメンバー面でもかなり充実していて、気が付けば前のめりに遊んでいました。これがだいたい40時間くらい。よくやってんな自分。
前作リメイクからバトルがブラッシュアップされ、難点だったバトルの「固さ」がかなり緩和されていたのは良かったです。前作の「敵が固い」も「戦略の幅がない」も、本作ではいずれも柔軟性が増しており、やらされてる感はかなり減じていたかなと。
ちなみに中盤以降はユフィを主に操作キャラにしていました。遠・近の切り替えができて、属性攻撃が標準でできるので、後半の条件が複雑な敵キャラと相対するのに便利。時点はバレットとエアリス。遠距離攻撃サイコー。
あとはミニゲームも、まあよかったです。ただピンキリはある。基本的に強制ミニゲーム類が苦手なんですが、よくもまあここまで手を変え品を変えてミニゲームを搭載してくるな!? という感動はある。10とかじゃきかないミニゲーム群が2~3時間に一回は出てくる。何なのだこの情熱。こういうところもPS1オマージュなのか。
そうこうしているうちに、飛ばし気味だったクエストや探索も「もっと彼らの旅を見たい」という思いに突き動かされて、マップを行き来し、気が付けば大半はクリア済み。もうやることもないな、と思ってラストダンジョンに突入。
そこからはもうずっと泣いていた。別にラスダン入った直後は泣くような展開はないんだけど、エアリスの存在にずっと泣かされてました。
FF7の主人公はクラウドですが、しかしリバースという作品は、そのゲーム性も含めてエアリスのためにあるように感じます。
「世界でただ一人」という使命を背負っている彼女は、ともすれば普段の特徴的な言動と、時に驚くほど頑固な行動力もあって、どこか神秘的な人物にもみえる。けれど彼女にも血と肉の通った怒りと悲しみと憎しみがあり、友達の存在に喜びバカなことに興じて仲間たちと笑いあい、セトラとしての修行に意気込むだけの「世界でただ一人」に対する迷いと不安がある。
コスモキャニオンで生まれに起因する苦難を吐露した彼女が「聞かれてしまったか」と照れる顔に、この旅とは、無機質なビルに心をとらわれ、暗いスラムで憎しみと怯えを胸に生きていた彼女の、人生の謳歌なのだろうと確信して。
そんなエアリスが「この世界が大好きだから守りたい」といえるだけに変わったことに、びゃんびゃん泣けて仕方ない。
別作品挙げるのもどうかと思うんですが、このあたりはFF15のノクティスと姿が被ってました。彼もまた生まれながらに使命を持ち、「世界でただ一人」の運命を背負わされ、仲間たちとキャンプしながら駆け回ることで、己の運命と境遇に立ち向かう強さを得る……という流れが、ストーリーだけではなくシステムも含めて構築されていたのがFF15というゲームでした。
そこへ行くと、やはりリバースとは「生まれに流されるしかなかったエアリスが、己の使命に向き合うまで」を、ストーリーだけではなくゲームシステムも込みで描こうとしているのではないかな、と思うのです。
ラスダンいきたくね~~~~~~~~~~~~~!!!! この旅を終わらせたくな~~~~~~~~~~~~~~い!!!!! って最後は地団太踏みながらも、でも大好きな星を救うためだもんなって泣きながら進むしかないじゃないすか。
それであの結末は正直よくわからんし、わからせようと思ってないのはわかるので、これはもう続きを待つしかねえ。
てっきりザックス世界に合流するのかと思っていたんですが、実はそっちこそ放棄された世界で本筋はクラウド側にあると示されたのに少し驚きがありました。
というのも、今後描かれるだろうクラウドの真相とは「じゃない方であること(本来のそれはザックスが持つ)」なわけですが、今この構造は逆転しているのだなと。そうかー。
幻覚なのか混線なのか、そのどちらでもあるのか。示唆するのみで確定はさせないという演出ととらえたので、あとは座して待つ。
「あと4年はかかるのか~」って気持ちと、リバースの全方位にリッチで膨大なゲームぶりに「よく4年でこれ作ったな」という気持ちもあり、まあ仕方ないので待ってやんよ。
エアリス~~~~~~~~幸せになってくれ~~~~~~~~~~!!!!
すごい良かったです。ちょっとほんとにびっくりするくらい良いゲームでした。
クリアタイムは75時間くらい。探索と討伐は全部拾って、クエストはミニゲーム系残して9割消化。隠しボスは未到達。
結果的に、楽しかったなー。泣きたいくらい楽しい旅路だった。
なお、筆者は「FF7リメイク」および「PS1版FF7」クリア済みのため、以下はそれらの話題も出ます。
前作リメイクではミッドガルという狭くも魅惑的な一都市を舞台にした展開でしたが、本作リバースでは一転してフィールドマップを持ち、街から街へ、大陸を渡って旅する広大な旅が描かれました。
正直ねー、序盤から長いことこの仕組みがおもんなかったです。というのも、マップ広すぎ、移動大変すぎ、ミッドガルは見てるだけで楽しい密度の高い都市でしたが、リバースのマップは洞窟とか草原とか似たような景色が延々続くシーンも多くて、歩いているだけで楽しい感じはなかなか短い。
ブレワイのようにあらゆる地形を踏破できるわけではなく、細かい起伏はダッシュかパルクールで乗り越える必要があって、それでいて直接移動できない地形も結構な量がある。行けそうな段差かなとトライしては回り道することもあれば、さっきこの高さ登れなかったしと思ってたら実は登れたりと境界線がちょっとわかりづらい。
また、リバースの構造は決して昨今主流のオープンワールド形式というわけではなく、固定イベント→マップ探索可能な時期→固定イベント→マップ探索可能な時期……という繰り返しで、基本的には一連の流れや展開はがっちり固まっています。
そしてこの固定イベントがまた長い。大抵はどこかのダンジョン探索ですが、普通にプレイすると3~4時間は拘束されて、イベントやバトルが絶え間なく続くので、プレイにもカロリーががっつり必要です。
自由度があるようで目算よりは低い、というギャップが最初は不自由に感じてました。
この辺は原典たるFF7の、今となっては珍しいけど、完全フリーなオープンワールドでもなく、かといって一本道RPGではないあれの再現に思いました。当時はこういうマップ単位で探索ができるタイプのRPGは普通だったもんね。
PS1時代に主流だったあのRPG形式を「そのまま持ってくるけど、現代のゲームに変えてみせる」というリバースのコンセプトなのかなと。当時のボリュームでやってたことを、さらに基準の上がった現代で再現しようとしてるんで、もうもうただただボリュームに圧倒されます。
で、自分としては「見たことあるやつだが、現代風にボリューム増えてて重くてしんどい……」という既視感と飽きが正直かなりあった。サービスなのはわかるがお腹はち切れそうなんですが!?っていう「量」がぶん殴ってくる。
ストーリー面でも展開が激動するわけではなく、むしろ始まりは緩やかで「どこかにいるセフィロスを当てもなく探す」モードなので、序盤の求心力はかなり弱い……というわけで、中盤あたりまではかなり飛ばし気味に進めてました。
とはいえ投げ出すほどつまらないということはなく、そうこうしているうちにユフィが参加し、バレットの過去編があり、ケット・シーが参加するころにはドラマやメンバー面でもかなり充実していて、気が付けば前のめりに遊んでいました。これがだいたい40時間くらい。よくやってんな自分。
前作リメイクからバトルがブラッシュアップされ、難点だったバトルの「固さ」がかなり緩和されていたのは良かったです。前作の「敵が固い」も「戦略の幅がない」も、本作ではいずれも柔軟性が増しており、やらされてる感はかなり減じていたかなと。
ちなみに中盤以降はユフィを主に操作キャラにしていました。遠・近の切り替えができて、属性攻撃が標準でできるので、後半の条件が複雑な敵キャラと相対するのに便利。時点はバレットとエアリス。遠距離攻撃サイコー。
あとはミニゲームも、まあよかったです。ただピンキリはある。基本的に強制ミニゲーム類が苦手なんですが、よくもまあここまで手を変え品を変えてミニゲームを搭載してくるな!? という感動はある。10とかじゃきかないミニゲーム群が2~3時間に一回は出てくる。何なのだこの情熱。こういうところもPS1オマージュなのか。
そうこうしているうちに、飛ばし気味だったクエストや探索も「もっと彼らの旅を見たい」という思いに突き動かされて、マップを行き来し、気が付けば大半はクリア済み。もうやることもないな、と思ってラストダンジョンに突入。
そこからはもうずっと泣いていた。別にラスダン入った直後は泣くような展開はないんだけど、エアリスの存在にずっと泣かされてました。
FF7の主人公はクラウドですが、しかしリバースという作品は、そのゲーム性も含めてエアリスのためにあるように感じます。
「世界でただ一人」という使命を背負っている彼女は、ともすれば普段の特徴的な言動と、時に驚くほど頑固な行動力もあって、どこか神秘的な人物にもみえる。けれど彼女にも血と肉の通った怒りと悲しみと憎しみがあり、友達の存在に喜びバカなことに興じて仲間たちと笑いあい、セトラとしての修行に意気込むだけの「世界でただ一人」に対する迷いと不安がある。
コスモキャニオンで生まれに起因する苦難を吐露した彼女が「聞かれてしまったか」と照れる顔に、この旅とは、無機質なビルに心をとらわれ、暗いスラムで憎しみと怯えを胸に生きていた彼女の、人生の謳歌なのだろうと確信して。
そんなエアリスが「この世界が大好きだから守りたい」といえるだけに変わったことに、びゃんびゃん泣けて仕方ない。
別作品挙げるのもどうかと思うんですが、このあたりはFF15のノクティスと姿が被ってました。彼もまた生まれながらに使命を持ち、「世界でただ一人」の運命を背負わされ、仲間たちとキャンプしながら駆け回ることで、己の運命と境遇に立ち向かう強さを得る……という流れが、ストーリーだけではなくシステムも含めて構築されていたのがFF15というゲームでした。
そこへ行くと、やはりリバースとは「生まれに流されるしかなかったエアリスが、己の使命に向き合うまで」を、ストーリーだけではなくゲームシステムも込みで描こうとしているのではないかな、と思うのです。
ラスダンいきたくね~~~~~~~~~~~~~!!!! この旅を終わらせたくな~~~~~~~~~~~~~~い!!!!! って最後は地団太踏みながらも、でも大好きな星を救うためだもんなって泣きながら進むしかないじゃないすか。
それであの結末は正直よくわからんし、わからせようと思ってないのはわかるので、これはもう続きを待つしかねえ。
てっきりザックス世界に合流するのかと思っていたんですが、実はそっちこそ放棄された世界で本筋はクラウド側にあると示されたのに少し驚きがありました。
というのも、今後描かれるだろうクラウドの真相とは「じゃない方であること(本来のそれはザックスが持つ)」なわけですが、今この構造は逆転しているのだなと。そうかー。
幻覚なのか混線なのか、そのどちらでもあるのか。示唆するのみで確定はさせないという演出ととらえたので、あとは座して待つ。
「あと4年はかかるのか~」って気持ちと、リバースの全方位にリッチで膨大なゲームぶりに「よく4年でこれ作ったな」という気持ちもあり、まあ仕方ないので待ってやんよ。
エアリス~~~~~~~~幸せになってくれ~~~~~~~~~~!!!!
すごい良かったです。ちょっとほんとにびっくりするくらい良いゲームでした。
PS5「FF7リバース」13章入ったところ
PS5「FF7リバース」13章入ったところ
エンシェントマターは全部回収してギルガメッシュ島に乗り込むとこ。マップ探索は全部埋めた。クエストは、どうしてもミニゲーム系がやる気起きなくて9割でストップ中。
ギルガメッシュと決着つけたら流石にやることなくなるので進めるか……と思ってるところのもの。レベルに余裕があるものの、武器集めしてないので空きが気になる。
ゴンドラはエアリスでした。PS1の元イベントだと意味深かつ少し浮いた印象があったんですが、本作ではエアリスの人物描写にテキストが割かれているので、「あなたを探している」の重みがしみじみ良い。
彼女にとって、この旅と、クラウドとの出会いは、本当にかけがえのないものだったんだと、そう思える。
続きはストーリーネタバレあるよ。
忘らるる都行きたくねえええええええエアリスううううううう
ここまで入念に前振りしてるんだから元ゲームと違う道が示されると分かっていてもヤダヤダあああ
あと、リバースの旅がとても楽しかったので、これが終わるのも寂しい。始まった当初はふわふわした理由の旅だなあとイマイチ乗り切れていなかったけれど、今となってはその道程も全部が愛おしい。
どうにもFF15と重なるんですよね。
FF15では運命に縛られた青年ノクティスの、短くも輝かしい自由と生の実感の旅路で。終盤に行くにつれてその眩しさが急激に萎んで、元々あった運命に巻き取られていく様がとてもつらかった。
それでも、あの旅があったからこそ、ノクティスは生まれながらに定められた人生だったかもしれないが、彼は友と経験に恵まれ生を全うした、不幸な人生ではなかったのだとプレイヤーは知っている。
FF7Rでは、エアリスという運命に縛られた少女がいて。小さな世界で生きてた彼女が、広い大地を前に仲間たちと出会うための旅をした。この旅が終われば、夢のような日々は消えて、どうしようもない現実が立ち塞がると約束されている。
ザックス世界線がやはり本来の道筋のようで、これからクラウドたちも合流するらしい。エアリスの運命もそこで「本来の」ものに収束していくのだろうと思う。
うえーん
終わらないで欲しいけど、終わらせないといけない。
うえーん
エンシェントマターは全部回収してギルガメッシュ島に乗り込むとこ。マップ探索は全部埋めた。クエストは、どうしてもミニゲーム系がやる気起きなくて9割でストップ中。
ギルガメッシュと決着つけたら流石にやることなくなるので進めるか……と思ってるところのもの。レベルに余裕があるものの、武器集めしてないので空きが気になる。
ゴンドラはエアリスでした。PS1の元イベントだと意味深かつ少し浮いた印象があったんですが、本作ではエアリスの人物描写にテキストが割かれているので、「あなたを探している」の重みがしみじみ良い。
彼女にとって、この旅と、クラウドとの出会いは、本当にかけがえのないものだったんだと、そう思える。
続きはストーリーネタバレあるよ。
忘らるる都行きたくねえええええええエアリスううううううう
ここまで入念に前振りしてるんだから元ゲームと違う道が示されると分かっていてもヤダヤダあああ
あと、リバースの旅がとても楽しかったので、これが終わるのも寂しい。始まった当初はふわふわした理由の旅だなあとイマイチ乗り切れていなかったけれど、今となってはその道程も全部が愛おしい。
どうにもFF15と重なるんですよね。
FF15では運命に縛られた青年ノクティスの、短くも輝かしい自由と生の実感の旅路で。終盤に行くにつれてその眩しさが急激に萎んで、元々あった運命に巻き取られていく様がとてもつらかった。
それでも、あの旅があったからこそ、ノクティスは生まれながらに定められた人生だったかもしれないが、彼は友と経験に恵まれ生を全うした、不幸な人生ではなかったのだとプレイヤーは知っている。
FF7Rでは、エアリスという運命に縛られた少女がいて。小さな世界で生きてた彼女が、広い大地を前に仲間たちと出会うための旅をした。この旅が終われば、夢のような日々は消えて、どうしようもない現実が立ち塞がると約束されている。
ザックス世界線がやはり本来の道筋のようで、これからクラウドたちも合流するらしい。エアリスの運命もそこで「本来の」ものに収束していくのだろうと思う。
うえーん
終わらないで欲しいけど、終わらせないといけない。
うえーん
PS5「FF7リバース」11章途中
PS5「FF7リバース」11章途中
30分に一回は強制ミニゲーム差し込んでくるのやめろし。PS5のスペックをそこに注ぎ込むんじゃない。
元のFF7自体がミニゲーム豊富だったけれど、強制ミニゲーム入るゲームは当時から苦手だったなー。今やかなり撲滅された風習だったと思っていたけど、過去に逆襲されてる。
11章のメインストーリーがひと段落してクエストとシンボル回収中。本作の終わりがどことなく見えてきて、今からしょんぼりしている。
結局、相当に当てのない旅だったけど、終わりが見えるのはそれはそれで寂しい。FF15のオープンワールドパートが終わって急速に未来が限定されていった時のような、「行き着く先」が見えることの侘しさを感じる。
そうそう、ずっとFF15のキャンプシステムを本作にも欲しいなと思ってたんだった。結局このリバースが目指すところは、おそらく彼らのモラトリアムに思えて、だったらあのキャンプシステムは最高の装置だったなあって。
FF7自体の終わり方が、キャラクターたち全員にどこか不穏さを感じるもので、そう思うとこの動機ふわふわ旅もまた貴重に思える。
やっとまた彼らに出会えたと思ったけれど、また別れが待っていると思うと、落ち込むくらいに悲しい。
ここからはストーリーのこと取り留めなく書いてます。
ヴィンセント、かわいい兄ちゃんになっておりとても良いです。
ザックスはてっきりパラレルワールドの住民なのかと思っていたけど、どちらかというとドラクエ6の幻の大地住民なんだろか。その場合、クラウドたち側が幻の大地住民の可能性もあるけれど。
でもキリエやマリンがいる理由がわからんか〜。特にキリエはクラウドたちとも本編中で接点があるのだし。
ビッグスはクラウドともであってる。ただ「作戦の前日」と言ってて、そんな短い付き合いだったかなと。いやでも宿の休憩も一泊してる訳じゃないもんなこのゲーム……。
時間の感覚がわからんと言ってたので、時空が歪んでるのは確かなんだが、単純に過去や未来を見せてるというよりはごちゃ混ぜになってる感じ。要所要所でクラウド軸のニュースも流してるけど、ミスリード演出なのか。
だとすると、ザックスの元で眠ってるクラウドたちは未来の彼らなんだろか。
セフィロスはおそらく本当に死んでてバラバラ状態っぽい。黒マントが合体するとセフィロスになるんじゃろか。キングスライムかな。もしそれが可能なら、死者が生き返る世界なのか。エアリスのそれを期待していた時期もありました。
死者が意識を持ったまま生き返れるなら、ザックスやビッグスもその範疇なのか。セフィロス側の、黒い風に守られていたようだし。生き返ることを指しての「リバース」なのか。
うおーやっと佳境に来たけど明日はゲームできない寝る寝る。
30分に一回は強制ミニゲーム差し込んでくるのやめろし。PS5のスペックをそこに注ぎ込むんじゃない。
元のFF7自体がミニゲーム豊富だったけれど、強制ミニゲーム入るゲームは当時から苦手だったなー。今やかなり撲滅された風習だったと思っていたけど、過去に逆襲されてる。
11章のメインストーリーがひと段落してクエストとシンボル回収中。本作の終わりがどことなく見えてきて、今からしょんぼりしている。
結局、相当に当てのない旅だったけど、終わりが見えるのはそれはそれで寂しい。FF15のオープンワールドパートが終わって急速に未来が限定されていった時のような、「行き着く先」が見えることの侘しさを感じる。
そうそう、ずっとFF15のキャンプシステムを本作にも欲しいなと思ってたんだった。結局このリバースが目指すところは、おそらく彼らのモラトリアムに思えて、だったらあのキャンプシステムは最高の装置だったなあって。
FF7自体の終わり方が、キャラクターたち全員にどこか不穏さを感じるもので、そう思うとこの動機ふわふわ旅もまた貴重に思える。
やっとまた彼らに出会えたと思ったけれど、また別れが待っていると思うと、落ち込むくらいに悲しい。
ここからはストーリーのこと取り留めなく書いてます。
ヴィンセント、かわいい兄ちゃんになっておりとても良いです。
ザックスはてっきりパラレルワールドの住民なのかと思っていたけど、どちらかというとドラクエ6の幻の大地住民なんだろか。その場合、クラウドたち側が幻の大地住民の可能性もあるけれど。
でもキリエやマリンがいる理由がわからんか〜。特にキリエはクラウドたちとも本編中で接点があるのだし。
ビッグスはクラウドともであってる。ただ「作戦の前日」と言ってて、そんな短い付き合いだったかなと。いやでも宿の休憩も一泊してる訳じゃないもんなこのゲーム……。
時間の感覚がわからんと言ってたので、時空が歪んでるのは確かなんだが、単純に過去や未来を見せてるというよりはごちゃ混ぜになってる感じ。要所要所でクラウド軸のニュースも流してるけど、ミスリード演出なのか。
だとすると、ザックスの元で眠ってるクラウドたちは未来の彼らなんだろか。
セフィロスはおそらく本当に死んでてバラバラ状態っぽい。黒マントが合体するとセフィロスになるんじゃろか。キングスライムかな。もしそれが可能なら、死者が生き返る世界なのか。エアリスのそれを期待していた時期もありました。
死者が意識を持ったまま生き返れるなら、ザックスやビッグスもその範疇なのか。セフィロス側の、黒い風に守られていたようだし。生き返ることを指しての「リバース」なのか。
うおーやっと佳境に来たけど明日はゲームできない寝る寝る。
ただいま絶賛コミティアの準備期間中なんですが、「いうてちょっとくらいゲームしたいやん」と急に思って手につけてクリアしました。
2時間ちょっとくらいでフルコンプして、素晴らしいドラマシリーズを一本見終えたような、なんともいえない余韻のある素晴らしいゲームでした。
ゲームは事件の資料を思い返すという形で、時系列や発言者もばらばらなテキストを読み、だれがどのタイミングで発言したのか整理していくだけ。
やってることは文字通り「書類整理」をしてるだけなんですが、前後関係や発言者を洗い出していくと、当初想定していた発現意図から思わぬ人間や相関図が浮き彫りになっていくところが非常にスリリング。読んでいるずっとテキストは同じなのに、いかに意味や存在とは文脈に依存されるかよくわかる。
なんといってもテキストや事件そのものの構成が絶妙で、プレイ中かなりの頻度で「お前かい!」と画面の前で声に出してました。いやーすばらしかった。
難を上げるとすれば、ほかにないシステムなのと説明は最初簡単に行われるだけなので、序盤はメッセージカードの移動や整理する方法がさっぱりわからず、特に元はPCでマウス操作を前提にしているだろうゲームをコントローラー操作するのは結構難しかった……操作性はゲーム中見返せたらよかったな。
事件を担当しながら「未解決」とすると決めた元警察官・清崎蒼の真意とは? 物悲しくも人のつながりに希望を見出す結末は、秋の夜長に遊ぶのに最適でした。