2023年9月28日 この範囲を時系列順で読む
2023年9月18日 この範囲を時系列順で読む
switch「超探偵事件簿 レインコード」をクリアしたので感想書く
switch「超探偵事件簿 レインコード」をクリアしたので感想書く
クリアタイムは、20時間ちょっと。サブクエストは全部消化し、キャラクターたちのサブシナリオは集めはするも未見状態でこのくらい。
超探偵事件簿 レインコード
同スタッフの過去作かつ代表作であるダンガンロンパシリーズは1・2・3はクリア済み。スピンオフやアニメは未見のゆるユーザーです。発売日に予約して買って、いろいろ片づけてようやくこの連休に遊べました。
ではネタバレ感想いってみよう。
すべての記憶をなくして目覚めた主人公が、常に雨の降る閉鎖地区「カナイ区」に導かれ、謎のマスコット兼ヒロイン「死に神ちゃん」と優れた推理力と超能力を持つ「超探偵」たちとともに、超巨大企業と世界を巻き込む未解決事件に挑む……という、ミステリーAVGです。
まずこの世界設定が良かったですね。雨の降りしきるネオンが光る街中で、マントを着込んだ小柄な主人公がとぼとぼと歩いていく。この絵面だけでわくわくするし、入り組んだ街の雰囲気が抜群でした。
ストーリー面でも、特に終盤で明かされる真相は文字通り足元が崩れ落ちるような衝撃があり、街の蠱惑的な雰囲気も相まって進めるたびにくらくらする楽しさがありました。
基本的なゲーム構造は、街のどこかで発生した事件に駆け付け、調査を重ねて真犯人を突き止める……というオーソドックスな探偵もの。
そこに本作への独自性を与えているが「謎迷宮」というシステム。主人公が現場検証や聞き取りを終えた後に、死に神ちゃんの導くままに「事件の謎が具現化した異世界」こと「謎迷宮」の探索に挑む……というのが一連の流れです。
探索とはいってもRPGのような複雑な迷路にはなっておらず、実質ここは一本道。ただし、要所要所で事件にまつわる推理の開示とミニゲームを要求されて、正しい答えを導きだせたら先に進めます。
迷宮内ではほぼイベント進行が貫かれており、どの章でも趣向を凝らした演出と会話が矢継ぎ早に展開されて、仲間たちのおしゃべりを聞いてるだけでもにぎやかで楽しい。次から次へとイベントが進行し、事件の真相に近づいていく緊張感もありました。
一方で、個人的にはこの謎迷宮の存在がこのゲームの評価を難しくしている点だなと思ってまして……長くなりますがつらつら書いていきます。
まずゲーム難易度における謎迷宮の貢献について。
実は、本作においてはプレイヤーは事件のすべてを推理する必要はなく、なんなら迷宮内で繰り出されるミニゲームをぽちぽちしていれば、プレイヤー側に答えがなくてもいい感じにキャラクターたちが情報を整理して進行してくれる。そういった誘導システムが、この謎迷宮システムの根本にあるんですよね。
これ自体は、多くのミステリーゲームが四苦八苦している「ゲーム性と推理ものの融合」の試行錯誤の一端であるという理解です。
あまりにも純粋な推理だけで勝負させると、クリアできないプレイヤーがでてきてしまうし、ヒントを出し過ぎてもゲーム性として物足りない。そこで本作では「ちょっとしたミニゲームをクリアさせることで進行させる」という手段を取ってる。
実はこの構造、過去作ダンガンロンパにあった「学級裁判」システムにおいてもほぼ同じです。
同級生たちとの会話をベースに事件のあらましを振り返り、時に真相そっちのけて紛糾しそうになる場の空気をミニゲームをクリアすることで喝破し、全体の議論を進展させていくのが「学級裁判」システムでした。
一方のレインコードでは、ゲーム的推理行為の表れとしてダンジョン探索風の演出を搭載したことで、物語的にも順序だてて情報を出すことができるし、かなりスムーズに謎要素を片づけられる構造になってると感じました。この謎迷宮システムを使うだけで、同じミステリートリックでもかなり難易度下がるんじゃないかなと思うくらいに。
この点が「わかりやすくて良い」と思えるところもあれば、「丁寧すぎてミステリー要素に歯ごたえが感じられない」と思うところも正直ある。特に序盤~中盤は後者の印象が強かったかな~。個人的にはもうワンランク上の推理設計でもよかったんじゃないか、と感じています。
そしてこの謎迷宮システム、ゲームシステム以外にストーリー面でも腑に落ちない点があります。
謎迷宮というシステムの作中における機能とは、迷宮を突破した直後には現実世界で真犯人が死ぬ……というもの。
さらに、謎迷宮には主人公とその仲間たちが参加できるだけで、迷宮内の人物たちは現実世界の人物をベースにしただけの別人だし、仮に真相を突き止めても主人公と死に神ちゃん以外は謎迷宮内での記憶をとどめていられない。
これで何が起きるかというと、どれだけ探偵役が犯行を明らかにして犯人を突き止めても、その当の犯人さえ現実世界で「自分の犯行が誰かにばれてしまった」ことを知らないままに絶命するし、迷宮内での出来事や得た情報は主人公と死に神ちゃん以外は誰も覚えてはいられない(あとから教えることは可能)
それは、悪しき犯罪を突き止める行為として意味があるのか…? 一般的に、凶悪犯罪の犯人が公的な場で供述もせずに死んでしまうのは、それこそ「迷宮入り」なのでは?
あとシンプルに、ミステリーものの展開として、「探偵が犯行と犯人を暴き、犯人がそれに狼狽え、周囲の人間がそれらを見て探偵への評価を上げる」という定番のカタルシスが起きないので、普通に盛り上がりに欠ける。
一応、周囲の人間がなぜかこっちを見直す展開はあるけど、「むしろなんで? 覚えてないのに?」と思ってしまって腑に落ちない。
まあ仕置き人よろしく「人知れず悪を裁く」展開もあるじゃないかと考えても、次々に人を殺して回る連続殺人犯でもなく、事情があってこの事件だけ起こした更生の余地が全然ありそうな犯人でさえ片っ端から殺してしまうので、謎迷宮の殺人機能と閉鎖性はより後味悪くしてないかと。
一応、舞台になってるカナイ区ではすでに公平な公権力というものが機能しておらず、横暴な権力により市民は一方的に断罪され、たとえ確実な真実をつきだしても握りつぶされるので、じゃあもうこっちが突き止めて殺すしかないじゃん、という建付けはあるんです。
でも主人公は別に「この手を汚してでも事件を暴く!」というタイプでは全然ないんですよ。人が死んだことに対して、いたって普通の罪悪感がわく朴訥なキャラクターです。
そういう性格の人間がこのシステムを使わざるを得ない状況に陥り、間接的に殺生を繰り返すわりにそこへの葛藤が軽く、どうにも物語的にこの観点が重視されているとはいいがたい……。
物語の中で「真実を暴くことの暴力性」に苦悩する展開がありますが、いやー、その暴力性の何割かは「謎迷宮による殺人機能」がなかったら存在しなかったんでは。
現実世界の犯人を生存させたままなんらかの更生を促すような仕組みだったら、その悩みもう少し軽かったよと考えてしまって、展開に気持ちが乗り切れないとこが正直ありました。
一回くらい葛藤の末に心底思い詰めて、「もうこんな力は絶対に使わない!」と謎迷宮の能力から本気で逃げ出す……みたいな展開があっても良かったんじゃないかな。
さらに各章を追っていくと「別にこれ、主人公が謎迷宮にいかなくても、この状況自体は解決してましたよね??」という展開が何度かある。
謎迷宮で犯人を突き止めて現実世界に戻ったら、すでに現実世界で別人が犯人を現行犯として捕えてました展開が顔を出すので、謎迷宮、マジで必要だったかな……? と思わずにいられないわけで。
最終章でようやく謎迷宮と犯人がつながって物語的オチが付きましたが、この観点からいえばそこはもっと劇的に取り上げてほしかったな。
結果的に行きついた「謎迷宮は使いつつ、犯人は死なず、現実世界で罪を贖っていく」という視点が、本来この「ミステリーと謎迷宮」の関係性に必要な着地点だったんじゃないか。
この辺りを整理しないと、「謎迷宮攻略というゲーム性と、ミステリーを読み解く楽しさ」、つまりは「プレイヤーの頑張りと物語の展開」と連動しないで空回りし続ける気がします。それではゲーム内物語の盛り上がりが、なかなか発生し難いんじゃないかな。
これは作品内における間接的な殺人行為を倫理的に許容できるかという話ではなく、ゲームプレイヤーのプレイ行為に対するゲームからのご褒美という「目の前にあるゲームを遊ぶ楽しさ」に関係する要素だと感じています。
もろもろ踏まえて実際にエンディングまでみて振り返ると、自分からすると近いけど微妙にずれたとこに結論が着地したように感じました。
「迷宮を解放しても死者を出さない」展開は良いとしても、そこに対して「今度こそ死者が出なくてよかった!」という喜び方は作中ではしないんだよなと。
あえていうなら、物語として完全無欠のハッピーエンドではないのはこれまでの精算ともいえますが、でも別に、今指摘した点の罪と報いをキャラクターたちが強く感じてそうなっていくわけじゃないしな~。どこまでもかみ合ってなさがある……。
「迷宮入り事件を解決するための謎迷宮システム」という発想は面白いし、推理ゲームのシステムとしての丁寧さは一定数評価できるものの、一方で物語や作中展開とこれらのアイデアがうまくかみ合ってるかというと、疑問が残る塩梅に感じました。
それ以外に遊んでいて感じた難点としては、ゲームの進行ルールが細かく変わること。
「プレイヤーがボタンを操作して次に進めるゲーム的展開」と「自動でメッセージが進行してプレイヤーがテキストを贈る必要がないムービー展開」が、めっちゃくちゃ細かく入り乱れる。
さらにQTEを採用しているので、プレイ中は「今この画面には操作が必要なのか、不要なのか? いつどういうときに操作が必要なのか?」が全然整理されずにめちゃくちゃ困る。
結果、「ボタン押しても進行しないな…あっムービーだった」とか「じっとして進行しないな…あっここ操作必要なのか」が、数分おきに入れ替わってめちゃくちゃ混乱する。
緊迫するシーンどころか日常パートでもこれが起きる。なんかそこは、できるだけ、整理して、操作性は1シーンで統一していただけると、助かる……。
つらつら書いてましたが、粗削りさがあるのは確かですが、キャラクターの良さと終盤の盛り上がり、そしてラストの苦い爽やかさは非常に好感が持てました。
ストーリー序盤、特に1~3章あたりは面白いけれどインパクトは弱く感じていたんですよね。ダンガンロンパにあった「同級生の誰かが殺人犯であり被害者のデスゲーム」状況から生まれる濃いドラマとの比較もあったかも。
ただ、終盤まできてみると被害と加害が入れ替わる複雑な状況が展開されて、「なるほど、これはデスゲームベースのダンガンロンパで描けない境地だな」と理解できる。
重苦しい真実も歪な世界をこのまま愛して、少しでも世界をよくするために歩き出す。そういう少し大人っぽい味わいはこの作品ならではの魅力に思いました。
あとはなにより、主演である福原かつみさんと鈴代紗弓さんの熱演が素晴らしかった。
ダンガンロンパでは「え!?この人がこの役!?」と驚くほどのベテランを主人公に起用する伝統がある中で、レインコードでは若手に類するお二人が主人公とヒロインを演じて、しかもどっちもめちゃくちゃ複雑で難しいキャラクターをばっちり演じられていて、レインコードという作品がもつ良さはお二人の存在感があってのものだったと思います。いやーこれで売れてほしいなー。
次回作や関連作の展開も欲しい~。売れてくれ~。
クリアタイムは、20時間ちょっと。サブクエストは全部消化し、キャラクターたちのサブシナリオは集めはするも未見状態でこのくらい。
超探偵事件簿 レインコード
同スタッフの過去作かつ代表作であるダンガンロンパシリーズは1・2・3はクリア済み。スピンオフやアニメは未見のゆるユーザーです。発売日に予約して買って、いろいろ片づけてようやくこの連休に遊べました。
ではネタバレ感想いってみよう。
すべての記憶をなくして目覚めた主人公が、常に雨の降る閉鎖地区「カナイ区」に導かれ、謎のマスコット兼ヒロイン「死に神ちゃん」と優れた推理力と超能力を持つ「超探偵」たちとともに、超巨大企業と世界を巻き込む未解決事件に挑む……という、ミステリーAVGです。
まずこの世界設定が良かったですね。雨の降りしきるネオンが光る街中で、マントを着込んだ小柄な主人公がとぼとぼと歩いていく。この絵面だけでわくわくするし、入り組んだ街の雰囲気が抜群でした。
ストーリー面でも、特に終盤で明かされる真相は文字通り足元が崩れ落ちるような衝撃があり、街の蠱惑的な雰囲気も相まって進めるたびにくらくらする楽しさがありました。
基本的なゲーム構造は、街のどこかで発生した事件に駆け付け、調査を重ねて真犯人を突き止める……というオーソドックスな探偵もの。
そこに本作への独自性を与えているが「謎迷宮」というシステム。主人公が現場検証や聞き取りを終えた後に、死に神ちゃんの導くままに「事件の謎が具現化した異世界」こと「謎迷宮」の探索に挑む……というのが一連の流れです。
探索とはいってもRPGのような複雑な迷路にはなっておらず、実質ここは一本道。ただし、要所要所で事件にまつわる推理の開示とミニゲームを要求されて、正しい答えを導きだせたら先に進めます。
迷宮内ではほぼイベント進行が貫かれており、どの章でも趣向を凝らした演出と会話が矢継ぎ早に展開されて、仲間たちのおしゃべりを聞いてるだけでもにぎやかで楽しい。次から次へとイベントが進行し、事件の真相に近づいていく緊張感もありました。
一方で、個人的にはこの謎迷宮の存在がこのゲームの評価を難しくしている点だなと思ってまして……長くなりますがつらつら書いていきます。
まずゲーム難易度における謎迷宮の貢献について。
実は、本作においてはプレイヤーは事件のすべてを推理する必要はなく、なんなら迷宮内で繰り出されるミニゲームをぽちぽちしていれば、プレイヤー側に答えがなくてもいい感じにキャラクターたちが情報を整理して進行してくれる。そういった誘導システムが、この謎迷宮システムの根本にあるんですよね。
これ自体は、多くのミステリーゲームが四苦八苦している「ゲーム性と推理ものの融合」の試行錯誤の一端であるという理解です。
あまりにも純粋な推理だけで勝負させると、クリアできないプレイヤーがでてきてしまうし、ヒントを出し過ぎてもゲーム性として物足りない。そこで本作では「ちょっとしたミニゲームをクリアさせることで進行させる」という手段を取ってる。
実はこの構造、過去作ダンガンロンパにあった「学級裁判」システムにおいてもほぼ同じです。
同級生たちとの会話をベースに事件のあらましを振り返り、時に真相そっちのけて紛糾しそうになる場の空気をミニゲームをクリアすることで喝破し、全体の議論を進展させていくのが「学級裁判」システムでした。
一方のレインコードでは、ゲーム的推理行為の表れとしてダンジョン探索風の演出を搭載したことで、物語的にも順序だてて情報を出すことができるし、かなりスムーズに謎要素を片づけられる構造になってると感じました。この謎迷宮システムを使うだけで、同じミステリートリックでもかなり難易度下がるんじゃないかなと思うくらいに。
この点が「わかりやすくて良い」と思えるところもあれば、「丁寧すぎてミステリー要素に歯ごたえが感じられない」と思うところも正直ある。特に序盤~中盤は後者の印象が強かったかな~。個人的にはもうワンランク上の推理設計でもよかったんじゃないか、と感じています。
そしてこの謎迷宮システム、ゲームシステム以外にストーリー面でも腑に落ちない点があります。
謎迷宮というシステムの作中における機能とは、迷宮を突破した直後には現実世界で真犯人が死ぬ……というもの。
さらに、謎迷宮には主人公とその仲間たちが参加できるだけで、迷宮内の人物たちは現実世界の人物をベースにしただけの別人だし、仮に真相を突き止めても主人公と死に神ちゃん以外は謎迷宮内での記憶をとどめていられない。
これで何が起きるかというと、どれだけ探偵役が犯行を明らかにして犯人を突き止めても、その当の犯人さえ現実世界で「自分の犯行が誰かにばれてしまった」ことを知らないままに絶命するし、迷宮内での出来事や得た情報は主人公と死に神ちゃん以外は誰も覚えてはいられない(あとから教えることは可能)
それは、悪しき犯罪を突き止める行為として意味があるのか…? 一般的に、凶悪犯罪の犯人が公的な場で供述もせずに死んでしまうのは、それこそ「迷宮入り」なのでは?
あとシンプルに、ミステリーものの展開として、「探偵が犯行と犯人を暴き、犯人がそれに狼狽え、周囲の人間がそれらを見て探偵への評価を上げる」という定番のカタルシスが起きないので、普通に盛り上がりに欠ける。
一応、周囲の人間がなぜかこっちを見直す展開はあるけど、「むしろなんで? 覚えてないのに?」と思ってしまって腑に落ちない。
まあ仕置き人よろしく「人知れず悪を裁く」展開もあるじゃないかと考えても、次々に人を殺して回る連続殺人犯でもなく、事情があってこの事件だけ起こした更生の余地が全然ありそうな犯人でさえ片っ端から殺してしまうので、謎迷宮の殺人機能と閉鎖性はより後味悪くしてないかと。
一応、舞台になってるカナイ区ではすでに公平な公権力というものが機能しておらず、横暴な権力により市民は一方的に断罪され、たとえ確実な真実をつきだしても握りつぶされるので、じゃあもうこっちが突き止めて殺すしかないじゃん、という建付けはあるんです。
でも主人公は別に「この手を汚してでも事件を暴く!」というタイプでは全然ないんですよ。人が死んだことに対して、いたって普通の罪悪感がわく朴訥なキャラクターです。
そういう性格の人間がこのシステムを使わざるを得ない状況に陥り、間接的に殺生を繰り返すわりにそこへの葛藤が軽く、どうにも物語的にこの観点が重視されているとはいいがたい……。
物語の中で「真実を暴くことの暴力性」に苦悩する展開がありますが、いやー、その暴力性の何割かは「謎迷宮による殺人機能」がなかったら存在しなかったんでは。
現実世界の犯人を生存させたままなんらかの更生を促すような仕組みだったら、その悩みもう少し軽かったよと考えてしまって、展開に気持ちが乗り切れないとこが正直ありました。
一回くらい葛藤の末に心底思い詰めて、「もうこんな力は絶対に使わない!」と謎迷宮の能力から本気で逃げ出す……みたいな展開があっても良かったんじゃないかな。
さらに各章を追っていくと「別にこれ、主人公が謎迷宮にいかなくても、この状況自体は解決してましたよね??」という展開が何度かある。
謎迷宮で犯人を突き止めて現実世界に戻ったら、すでに現実世界で別人が犯人を現行犯として捕えてました展開が顔を出すので、謎迷宮、マジで必要だったかな……? と思わずにいられないわけで。
最終章でようやく謎迷宮と犯人がつながって物語的オチが付きましたが、この観点からいえばそこはもっと劇的に取り上げてほしかったな。
結果的に行きついた「謎迷宮は使いつつ、犯人は死なず、現実世界で罪を贖っていく」という視点が、本来この「ミステリーと謎迷宮」の関係性に必要な着地点だったんじゃないか。
この辺りを整理しないと、「謎迷宮攻略というゲーム性と、ミステリーを読み解く楽しさ」、つまりは「プレイヤーの頑張りと物語の展開」と連動しないで空回りし続ける気がします。それではゲーム内物語の盛り上がりが、なかなか発生し難いんじゃないかな。
これは作品内における間接的な殺人行為を倫理的に許容できるかという話ではなく、ゲームプレイヤーのプレイ行為に対するゲームからのご褒美という「目の前にあるゲームを遊ぶ楽しさ」に関係する要素だと感じています。
もろもろ踏まえて実際にエンディングまでみて振り返ると、自分からすると近いけど微妙にずれたとこに結論が着地したように感じました。
「迷宮を解放しても死者を出さない」展開は良いとしても、そこに対して「今度こそ死者が出なくてよかった!」という喜び方は作中ではしないんだよなと。
あえていうなら、物語として完全無欠のハッピーエンドではないのはこれまでの精算ともいえますが、でも別に、今指摘した点の罪と報いをキャラクターたちが強く感じてそうなっていくわけじゃないしな~。どこまでもかみ合ってなさがある……。
「迷宮入り事件を解決するための謎迷宮システム」という発想は面白いし、推理ゲームのシステムとしての丁寧さは一定数評価できるものの、一方で物語や作中展開とこれらのアイデアがうまくかみ合ってるかというと、疑問が残る塩梅に感じました。
それ以外に遊んでいて感じた難点としては、ゲームの進行ルールが細かく変わること。
「プレイヤーがボタンを操作して次に進めるゲーム的展開」と「自動でメッセージが進行してプレイヤーがテキストを贈る必要がないムービー展開」が、めっちゃくちゃ細かく入り乱れる。
さらにQTEを採用しているので、プレイ中は「今この画面には操作が必要なのか、不要なのか? いつどういうときに操作が必要なのか?」が全然整理されずにめちゃくちゃ困る。
結果、「ボタン押しても進行しないな…あっムービーだった」とか「じっとして進行しないな…あっここ操作必要なのか」が、数分おきに入れ替わってめちゃくちゃ混乱する。
緊迫するシーンどころか日常パートでもこれが起きる。なんかそこは、できるだけ、整理して、操作性は1シーンで統一していただけると、助かる……。
つらつら書いてましたが、粗削りさがあるのは確かですが、キャラクターの良さと終盤の盛り上がり、そしてラストの苦い爽やかさは非常に好感が持てました。
ストーリー序盤、特に1~3章あたりは面白いけれどインパクトは弱く感じていたんですよね。ダンガンロンパにあった「同級生の誰かが殺人犯であり被害者のデスゲーム」状況から生まれる濃いドラマとの比較もあったかも。
ただ、終盤まできてみると被害と加害が入れ替わる複雑な状況が展開されて、「なるほど、これはデスゲームベースのダンガンロンパで描けない境地だな」と理解できる。
重苦しい真実も歪な世界をこのまま愛して、少しでも世界をよくするために歩き出す。そういう少し大人っぽい味わいはこの作品ならではの魅力に思いました。
あとはなにより、主演である福原かつみさんと鈴代紗弓さんの熱演が素晴らしかった。
ダンガンロンパでは「え!?この人がこの役!?」と驚くほどのベテランを主人公に起用する伝統がある中で、レインコードでは若手に類するお二人が主人公とヒロインを演じて、しかもどっちもめちゃくちゃ複雑で難しいキャラクターをばっちり演じられていて、レインコードという作品がもつ良さはお二人の存在感があってのものだったと思います。いやーこれで売れてほしいなー。
次回作や関連作の展開も欲しい~。売れてくれ~。
2023年9月17日 この範囲を時系列順で読む
常識を疑えない話。
常識を疑えない話。
百姓貴族アニメ版が最近の楽しみです。TokyoMXのYouTube公式で毎週アップされてて見やすいのも嬉しい〜。
で、第9話の冒頭で、「自画像が牛なので男性かと思ってました」というお手紙に、「ホルスタインで描けば女性だと認識されると思っていた」「農家の常識は非常識だった」っていうくだりがあるんですけど、似たような経験を最近やりまして。
兼業稲作やる人へ
稲作の「筆者なりの効率的なやり方」を書いてるこの匿名日記を読んで、同じく兼業稲作農家生まれの自分は、
「盆明けに水抜くの早いな〜、うちせいぜい8月下旬か9月だよな」
「いうて今だったら農協も液体除草剤ばっかりだな〜。投げ込むやつは好みでやってる人いるくらい」
「堆肥撒いてくれるのいいなあ。うちも近場で実はやってんのかな」
「中干しやらんとヒョロくなるって父が言ってたな」
などなど、あれやこれや思い浮かべて楽しく読んでたんです。
で、はてなブックマークでコメント見たら「知らない世界でさっぱりわからん」という旨の書き込みがあってそこでカルチャーショック。
いやわかるんですよ、自分が偏ってるだけだって。でもそれがわかる大人になってもまだ「稲作を全く知らんってどういうことだ…?」という気持ちがある。
振り返ってみると、生まれが農家だとだいたい周囲も農家なんすよね。農家は農地を職場としてるので、職場の近くには同業者が集まる。それで生まれた頃から隣近所はだいたい農家。
学生時代は電車通学(地元じゃ珍しい)してましたが、乗り合わせたサラリーマン風の男性たちが「来週から稲刈りやちゃ」「昨日稲刈り機が来て」と会話してるのを「うちも一緒だなあ」と聞いてるような環境でした。
そんなわけなんで、なんかいまだに「農家じゃない人ってこの世にいない」という、幼少期に備わった感覚が根っこにある。
でも当然そんなわけないので、農家じゃない人、農耕の知識が全くない人に行き合うと変に驚く。
百姓農家は稲作の情報がほぼなくて、牧畜と畑が中心なのでこれはこれで知らない世界なんですが、でも害獣の脅威や開墾の歴史、農業コミュニティの形なんかは近しいものがあって、やっぱり同業者として通じるものがある。
でもよく考えたらこの楽しみ方してるのも、全体じゃ一部なんだよな〜、ってなことを考えた昨今でした。
百姓貴族アニメ版が最近の楽しみです。TokyoMXのYouTube公式で毎週アップされてて見やすいのも嬉しい〜。
で、第9話の冒頭で、「自画像が牛なので男性かと思ってました」というお手紙に、「ホルスタインで描けば女性だと認識されると思っていた」「農家の常識は非常識だった」っていうくだりがあるんですけど、似たような経験を最近やりまして。
兼業稲作やる人へ
稲作の「筆者なりの効率的なやり方」を書いてるこの匿名日記を読んで、同じく兼業稲作農家生まれの自分は、
「盆明けに水抜くの早いな〜、うちせいぜい8月下旬か9月だよな」
「いうて今だったら農協も液体除草剤ばっかりだな〜。投げ込むやつは好みでやってる人いるくらい」
「堆肥撒いてくれるのいいなあ。うちも近場で実はやってんのかな」
「中干しやらんとヒョロくなるって父が言ってたな」
などなど、あれやこれや思い浮かべて楽しく読んでたんです。
で、はてなブックマークでコメント見たら「知らない世界でさっぱりわからん」という旨の書き込みがあってそこでカルチャーショック。
いやわかるんですよ、自分が偏ってるだけだって。でもそれがわかる大人になってもまだ「稲作を全く知らんってどういうことだ…?」という気持ちがある。
振り返ってみると、生まれが農家だとだいたい周囲も農家なんすよね。農家は農地を職場としてるので、職場の近くには同業者が集まる。それで生まれた頃から隣近所はだいたい農家。
学生時代は電車通学(地元じゃ珍しい)してましたが、乗り合わせたサラリーマン風の男性たちが「来週から稲刈りやちゃ」「昨日稲刈り機が来て」と会話してるのを「うちも一緒だなあ」と聞いてるような環境でした。
そんなわけなんで、なんかいまだに「農家じゃない人ってこの世にいない」という、幼少期に備わった感覚が根っこにある。
でも当然そんなわけないので、農家じゃない人、農耕の知識が全くない人に行き合うと変に驚く。
百姓農家は稲作の情報がほぼなくて、牧畜と畑が中心なのでこれはこれで知らない世界なんですが、でも害獣の脅威や開墾の歴史、農業コミュニティの形なんかは近しいものがあって、やっぱり同業者として通じるものがある。
でもよく考えたらこの楽しみ方してるのも、全体じゃ一部なんだよな〜、ってなことを考えた昨今でした。
2023年9月12日 この範囲を時系列順で読む
映画「SAND LAND」を観てきたよ
映画「SAND LAND」を観てきたよ
もう結構前にな。イベント参加だ何だで感想書けてなかった。
砂漠が広がる世界で、水辺に暮らす習性のある鳥を追って、街の保安官が悪魔の王子とお付きの悪魔と共に、幻の水源を探すアドベンチャー映画です。
原作は随分前に雑誌連載字に読んでいて、ドラゴンボールを終えて良い感じにほぐれた鳥山明節が楽しかったなあという覚えがあります。
十年以上経って映画にするにあたり、映像化にあたってあちこち肉付けされた演出がハマっていてとても気持ちいい。
特に原作から補強されていた戦車戦は、戦略や戦術の読み合い含めてワクワクしました。
過去の罪と後悔を抱えた謎多き保安官が、悪魔とともに贖罪と救済の旅に出る……見た目のポップさとは裏腹に、渋いハードボイルド展開もグッとくる。
問答無用のハッピーエンドも爽やかで、「いい映画みたな〜」という満足度の高い一作でした。
もう結構前にな。イベント参加だ何だで感想書けてなかった。
砂漠が広がる世界で、水辺に暮らす習性のある鳥を追って、街の保安官が悪魔の王子とお付きの悪魔と共に、幻の水源を探すアドベンチャー映画です。
原作は随分前に雑誌連載字に読んでいて、ドラゴンボールを終えて良い感じにほぐれた鳥山明節が楽しかったなあという覚えがあります。
十年以上経って映画にするにあたり、映像化にあたってあちこち肉付けされた演出がハマっていてとても気持ちいい。
特に原作から補強されていた戦車戦は、戦略や戦術の読み合い含めてワクワクしました。
過去の罪と後悔を抱えた謎多き保安官が、悪魔とともに贖罪と救済の旅に出る……見た目のポップさとは裏腹に、渋いハードボイルド展開もグッとくる。
問答無用のハッピーエンドも爽やかで、「いい映画みたな〜」という満足度の高い一作でした。
2023年9月11日 この範囲を時系列順で読む
Switchでヴァンパイアサバイバーやってる
Switchでヴァンパイアサバイバーやってる
積みゲーいっぱいあるのにずっとやってる……
基本操作は移動のみ、自動実行される武器を拾って集めてキャラクターを強化し、30分生き残るゲームです。
約一年前にsteamで公開されてから爆発的人気になり、その時に実況動画みて「これ自分やったらずっとやってるゲームだわ」という直感通りずっとやってしまってる……。
「できること」は主に移動と、ランダムで提示されるアイテムを選ぶだけですが、選んだアイテムでステータスが上がり、さらにアイテム同士の組み合わせで強化されるので、「どのアイテムを持って、何を持たないのか?」という駆け引きが毎回熱い。
何回やっても序盤は弱弱なのでそこそこ遊んでてもやられる時はあっさりやられる。そうやってハラハラしながらアイテム拾って、強化がハマったある瞬間から始まる殲滅モードが異様に楽しい。
また最初に用意されているステージこそ少なく、ちょっと遊べばすぐに開示されますが、実はあちこちに隠し要素があり、やればやるほど意外な一面が出てきて止めようがない。
シンプルで誰でもできるシステムと、でも頭を使う戦略性、そして数えきれない探索要素。
どんなステージでも最大プレイ時間は30分強というボリューム感も程よく、隙間があればずっと遊んでしまう。
そりゃ人気になりますわー。楽しい〜。
積みゲーいっぱいあるのにずっとやってる……
基本操作は移動のみ、自動実行される武器を拾って集めてキャラクターを強化し、30分生き残るゲームです。
約一年前にsteamで公開されてから爆発的人気になり、その時に実況動画みて「これ自分やったらずっとやってるゲームだわ」という直感通りずっとやってしまってる……。
「できること」は主に移動と、ランダムで提示されるアイテムを選ぶだけですが、選んだアイテムでステータスが上がり、さらにアイテム同士の組み合わせで強化されるので、「どのアイテムを持って、何を持たないのか?」という駆け引きが毎回熱い。
何回やっても序盤は弱弱なのでそこそこ遊んでてもやられる時はあっさりやられる。そうやってハラハラしながらアイテム拾って、強化がハマったある瞬間から始まる殲滅モードが異様に楽しい。
また最初に用意されているステージこそ少なく、ちょっと遊べばすぐに開示されますが、実はあちこちに隠し要素があり、やればやるほど意外な一面が出てきて止めようがない。
シンプルで誰でもできるシステムと、でも頭を使う戦略性、そして数えきれない探索要素。
どんなステージでも最大プレイ時間は30分強というボリューム感も程よく、隙間があればずっと遊んでしまう。
そりゃ人気になりますわー。楽しい〜。
2023年9月8日 この範囲を時系列順で読む
手帳の季節なんですよ
手帳の季節なんですよ
悩むわ~~~~~~。
自分の手帳の使い方は、主に日中のスケジュールとタスクの俯瞰のためにあって。使ってるときはほぼ常に机上に広げておいて、必ず視界に入れておくような使い方です。
デジタルツールで管理しないのは、スマホでもPCでも基本的にこの「常に視界に置いておく」ができないから。基本的にデジタルツールの構造上、「作業しているウィンドウ」が一番手前で、それ以外の待機画面はなにかしらの裏に回って視界から外れる。これがダメなんですね。
一時はモニターを2枚置いて、1枚は作業用・2枚はスケジュール表示用に使ってたけれど、モニタ2枚置ける環境じゃなくなったらできなくなったので、じゃあ手帳持つわと今に至ります。
それと長年手帳を使ってきて気づいたんですが、去年と同じ手帳が続けて使えないという妙な癖がありまして。去年この手帳よかったから今年も、といって同じシリーズを買うと、2月くらいで不思議と飽きる。紙面を見てるとうんざりしてテンション下がる。去年1年間ずっと便利に使ってたのに、本当になんでなのかわからない。
手帳の形式としては、サイズがA5~B6くらい・見開き1週間(近年はバーチカル型)・土日は省略可・時間軸は30分刻みという条件で、まあまあたくさん種類は出ているので毎年悩みながら決めてます。
そんなわけで、今年も8月くらいから悩んでいて、ジブン⼿帳Biz 2024 に決めました。ジブン手帳は10年近く前に一度使ったことがあるんですが、10年経ってるからさすがにもう忘れてるじゃろと再び使ってみることに。
同じサイズのジブン手帳Lite 2024 とも迷ったんですが、近所で現物が見れなかったのでBizにしました。紙面がBizよりさらにシンプルになってるっぽいとこが気になってますが、現物見ないで買うのはちょっと勇気がいる。どこかで見かけたら買うかもしれない。
ちなみに今年1年使っているのは、JS ダイアリー A5 週間バーチカルメモ です。左ページにバーチカル、右ページにドーンとメモになっていて使いやすかったです。紙がすべすべなところも好き。
これも実は数年前に、前身であるESダイアリーを使ったことがあったんですが飽きなかったな。数年置いちゃえばいいんだな。
そして、近年最も自分内大ヒットだった手帳「view」! 珍しく2年連続して使えたくらい本当に大事な手帳でした。が、3年目には販売されなくなりあえなくお別れ……いまでも売り場にないかチェックしちゃう。
これの何がいいかって時間軸が15分刻みなんですね。私の使い方は「日中しか使わない」けど「日中の予定や行動は細かく書く」ので、1時間を4分割するこの形式は本当にぴったりでした。でした……。
あと全体に窮屈さを感じないのに、割とメモ欄が広いのも良かったです。レイアウトが本当によかったね。
どうしてもこのviewのことが忘れられなくて、その面影を求めてSUNNY SCHEDULE BOOK フリーデイリー手帳 を使っていた時期がありました。
実はviewとsunnyは同じいろは出版 が制作しており、紙質や内容の作りが似てるんですね。さらにフリーデイリーの時間軸は15分刻み。ただし見開き週間ではなく1日1ページ形式……普段だったらスルーするんですけど、たまたま人生でもMAX忙しい時期と使用時期がかぶりまして、1ページの紙面を1日でびっしり埋めるくらいの書くことがあったのでよかったー。クソ忙しいのは腹立つけどー。
とはいえ、忙しい時期を過ぎたら1日1ページは持てあますのと、日付を自分で記入する形式がウルトラめんどくさい。本当にめんどくさい。そこだけは当時からどうしても許せなかった。またどこかで忙しくなって1日1ページ手帳を使うことになっても、この点だけで多分もう使わない…。
いうて、週刊手帳であっても「ちょっと使ったけど合わなかった」も結構あって、そういう時はすぱーっと新しい手帳を買います。だいたい年明けになると値下げするしね。
そんなわけで来年もよろしくな手帳。
悩むわ~~~~~~。
自分の手帳の使い方は、主に日中のスケジュールとタスクの俯瞰のためにあって。使ってるときはほぼ常に机上に広げておいて、必ず視界に入れておくような使い方です。
デジタルツールで管理しないのは、スマホでもPCでも基本的にこの「常に視界に置いておく」ができないから。基本的にデジタルツールの構造上、「作業しているウィンドウ」が一番手前で、それ以外の待機画面はなにかしらの裏に回って視界から外れる。これがダメなんですね。
一時はモニターを2枚置いて、1枚は作業用・2枚はスケジュール表示用に使ってたけれど、モニタ2枚置ける環境じゃなくなったらできなくなったので、じゃあ手帳持つわと今に至ります。
それと長年手帳を使ってきて気づいたんですが、去年と同じ手帳が続けて使えないという妙な癖がありまして。去年この手帳よかったから今年も、といって同じシリーズを買うと、2月くらいで不思議と飽きる。紙面を見てるとうんざりしてテンション下がる。去年1年間ずっと便利に使ってたのに、本当になんでなのかわからない。
手帳の形式としては、サイズがA5~B6くらい・見開き1週間(近年はバーチカル型)・土日は省略可・時間軸は30分刻みという条件で、まあまあたくさん種類は出ているので毎年悩みながら決めてます。
そんなわけで、今年も8月くらいから悩んでいて、ジブン⼿帳Biz 2024 に決めました。ジブン手帳は10年近く前に一度使ったことがあるんですが、10年経ってるからさすがにもう忘れてるじゃろと再び使ってみることに。
同じサイズのジブン手帳Lite 2024 とも迷ったんですが、近所で現物が見れなかったのでBizにしました。紙面がBizよりさらにシンプルになってるっぽいとこが気になってますが、現物見ないで買うのはちょっと勇気がいる。どこかで見かけたら買うかもしれない。
ちなみに今年1年使っているのは、JS ダイアリー A5 週間バーチカルメモ です。左ページにバーチカル、右ページにドーンとメモになっていて使いやすかったです。紙がすべすべなところも好き。
これも実は数年前に、前身であるESダイアリーを使ったことがあったんですが飽きなかったな。数年置いちゃえばいいんだな。
そして、近年最も自分内大ヒットだった手帳「view」! 珍しく2年連続して使えたくらい本当に大事な手帳でした。が、3年目には販売されなくなりあえなくお別れ……いまでも売り場にないかチェックしちゃう。
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これの何がいいかって時間軸が15分刻みなんですね。私の使い方は「日中しか使わない」けど「日中の予定や行動は細かく書く」ので、1時間を4分割するこの形式は本当にぴったりでした。でした……。
あと全体に窮屈さを感じないのに、割とメモ欄が広いのも良かったです。レイアウトが本当によかったね。
どうしてもこのviewのことが忘れられなくて、その面影を求めてSUNNY SCHEDULE BOOK フリーデイリー手帳 を使っていた時期がありました。
実はviewとsunnyは同じいろは出版 が制作しており、紙質や内容の作りが似てるんですね。さらにフリーデイリーの時間軸は15分刻み。ただし見開き週間ではなく1日1ページ形式……普段だったらスルーするんですけど、たまたま人生でもMAX忙しい時期と使用時期がかぶりまして、1ページの紙面を1日でびっしり埋めるくらいの書くことがあったのでよかったー。クソ忙しいのは腹立つけどー。
とはいえ、忙しい時期を過ぎたら1日1ページは持てあますのと、日付を自分で記入する形式がウルトラめんどくさい。本当にめんどくさい。そこだけは当時からどうしても許せなかった。またどこかで忙しくなって1日1ページ手帳を使うことになっても、この点だけで多分もう使わない…。
いうて、週刊手帳であっても「ちょっと使ったけど合わなかった」も結構あって、そういう時はすぱーっと新しい手帳を買います。だいたい年明けになると値下げするしね。
そんなわけで来年もよろしくな手帳。
2023年9月5日 この範囲を時系列順で読む
カレンダー買い替えの季節です
カレンダー買い替えの季節です
界隈では8月くらいから熾烈な情報戦を繰り広げているわけですが、店舗に在庫がそろうのは9月に入ってから。というわけで、来年の暦アイテムをせっせと買ってます。
カレンダーはここ数年ほどこの二つで定着してます。
イノベーター カレンダー壁掛 3ヵ月(ミドリ)
壁掛けの3か月カレンダーは数多ありますが、利用者自身で並び変えできるカレンダーはたぶん国内の市販品ではこれだけ。
2~3か月くらいまで常に見れるようにしたいけれど、一般的な3か月カレンダーは「今月」「翌月」「翌々月」の位置が毎月変わっちゃうんですよね。
このカレンダーだと、自分で並び変える手間はありますが、それだけに「一番左を今月にする」とか「真ん中を今月にする」という使い方できて大変重宝しています。
不満をあげるとすれば、暦では常に月曜日始まりにしてたいのですが、これだけはどうしても替えが利かなくて日曜始まりです。カレンダーならそれが一般的なんだけども。
レプレ(ハイタイド)
こちらは机上用、そして月曜始まり!
あと「使うときは立てて置いて、使っていないときは綴じる」という使い方をしたくて、机上用によくある三角形の台紙のものは使いづらいなあと思っていたところ、このレプレはリング式スケッチブックのような形状をしており、まさに使い勝手ばっちりでした。
以下は過去に試してたカレンダー。
ほぼ日ホワイトボードカレンダー2024
表面がホワイトボード上になっていて、水性ペンで描けば軽い力で消せるのが魅力。普段からカレンダーには頻繁に書き込むし、直しも多いので重宝してました。
(現在は「書いて消せるボールペン」で有名なフリクションを使ってます)
使っていたころは、今月分をびりっとやぶり、翌月分の横の壁に貼っておいて2か月分ほど見通せるようにしてました。やっぱりどうにも来月分くらいは常に見えるようにしときたいらしい。
このシリーズは数年前からゲームの「MOTHER」verを販売しており、ファンアイテムとしても嬉しい~。今もたまにほしくなります。
プラススタンドダイアリー(ミドリ)
レプレの前に使っていた机上用カレンダー……ではなく、扱いの上では「手帳」なんですよねこれ。
形状や月曜始まりな点は条件を満たすんですが、メモページが100ページくらいついてる。あとカレンダー用途にしては紙が薄い。なんといっても手帳なので。
メモは別に持っていたので、使っていた時はメモページを破ってカレンダー用途に限定して使ってましたが、やっぱり手間だし強度が低くて不満……というわけで、レプレを見つけてからは未練なく別れました。
毎年だいたい使うものは固まってるんですが、ついついこの時期は売り場を覗いたり、通販で検索したりと、新しいものがないかチェックしてしまいます。
あとカレンダーとは打って変わって、手帳は毎年悩みます。今もまさに悩み中…その話もいずれする。
界隈では8月くらいから熾烈な情報戦を繰り広げているわけですが、店舗に在庫がそろうのは9月に入ってから。というわけで、来年の暦アイテムをせっせと買ってます。
カレンダーはここ数年ほどこの二つで定着してます。
イノベーター カレンダー壁掛 3ヵ月(ミドリ)
壁掛けの3か月カレンダーは数多ありますが、利用者自身で並び変えできるカレンダーはたぶん国内の市販品ではこれだけ。
2~3か月くらいまで常に見れるようにしたいけれど、一般的な3か月カレンダーは「今月」「翌月」「翌々月」の位置が毎月変わっちゃうんですよね。
このカレンダーだと、自分で並び変える手間はありますが、それだけに「一番左を今月にする」とか「真ん中を今月にする」という使い方できて大変重宝しています。
不満をあげるとすれば、暦では常に月曜日始まりにしてたいのですが、これだけはどうしても替えが利かなくて日曜始まりです。カレンダーならそれが一般的なんだけども。
レプレ(ハイタイド)
こちらは机上用、そして月曜始まり!
あと「使うときは立てて置いて、使っていないときは綴じる」という使い方をしたくて、机上用によくある三角形の台紙のものは使いづらいなあと思っていたところ、このレプレはリング式スケッチブックのような形状をしており、まさに使い勝手ばっちりでした。
以下は過去に試してたカレンダー。
ほぼ日ホワイトボードカレンダー2024
表面がホワイトボード上になっていて、水性ペンで描けば軽い力で消せるのが魅力。普段からカレンダーには頻繁に書き込むし、直しも多いので重宝してました。
(現在は「書いて消せるボールペン」で有名なフリクションを使ってます)
使っていたころは、今月分をびりっとやぶり、翌月分の横の壁に貼っておいて2か月分ほど見通せるようにしてました。やっぱりどうにも来月分くらいは常に見えるようにしときたいらしい。
このシリーズは数年前からゲームの「MOTHER」verを販売しており、ファンアイテムとしても嬉しい~。今もたまにほしくなります。
プラススタンドダイアリー(ミドリ)
レプレの前に使っていた机上用カレンダー……ではなく、扱いの上では「手帳」なんですよねこれ。
形状や月曜始まりな点は条件を満たすんですが、メモページが100ページくらいついてる。あとカレンダー用途にしては紙が薄い。なんといっても手帳なので。
メモは別に持っていたので、使っていた時はメモページを破ってカレンダー用途に限定して使ってましたが、やっぱり手間だし強度が低くて不満……というわけで、レプレを見つけてからは未練なく別れました。
毎年だいたい使うものは固まってるんですが、ついついこの時期は売り場を覗いたり、通販で検索したりと、新しいものがないかチェックしてしまいます。
あとカレンダーとは打って変わって、手帳は毎年悩みます。今もまさに悩み中…その話もいずれする。
コミティア145(2023年9月3日)で発行した新刊、通販&電子書籍で販売中!
2023年9月4日 この範囲を時系列順で読む
腕を骨折してるんですよ
腕を骨折してるんですよ
イベント参加もひと段落したので日常話をするんですが、折れてるんだぜ、この利き腕……全治2か月くらい。
自分で滑って転んだだけなんですが、締め切り数日前に骨折診断受けるのはさすがにびびりちらしました。
いうても手首から先は動かせる系だったのと、同人誌制作では主だったペン入れが終わってトーン処理や文字の打ち込みくらいだったので、どうにかこうにか仕上げて入稿。
生まれて初めてギプスと三角巾を使い、自重をかけても平気なギプスの硬さに「むしろこれを肘の下につけてたら、絵を描くときに肘を中心に手を動かすのが楽なのでは?」という発見がありました。ただし、でかいし重いし猛烈に肩がこる。
ペンは握れても日常の細かい動作に支障があり、実質右手・右腕が使えない期間もあって、将来握力が落ちていったらこうなるのかな~という体験ができました。
実際これで腕が使えないケースの生活アシスト道具をいくつか購入し、怪我がなくてもこれ便利だなってものもいくつかあって、なかなか楽しい発見も。
そうこうしてるうちに診断されてから数週間たち、さすがに回復を実感することが増えてきました。今なら蛇口も片手で開けられるぜ!
イベント参加についても、担当医にも素直に打ち明けて、一応は参加許可をもらいました。重いものは持たないようにねって。持ったけど……本がいっぱい入った段ボール持ったけど……。
イベント当日では、いつものキャリーカートだと動かすときに腕に負担がかかりそうだなあと、今回新たに平台車を導入。箱を乗っけてさえしまえば軽い動きですいすい動いて楽し~。持ち運びも可能なので次回からこれも使うかな。
ま~いろいろ大変だけど、治るものだといわれてるのでゲームしたり絵を描いたりして、ノンビリ待とうと思います。
イベント参加もひと段落したので日常話をするんですが、折れてるんだぜ、この利き腕……全治2か月くらい。
自分で滑って転んだだけなんですが、締め切り数日前に骨折診断受けるのはさすがにびびりちらしました。
いうても手首から先は動かせる系だったのと、同人誌制作では主だったペン入れが終わってトーン処理や文字の打ち込みくらいだったので、どうにかこうにか仕上げて入稿。
生まれて初めてギプスと三角巾を使い、自重をかけても平気なギプスの硬さに「むしろこれを肘の下につけてたら、絵を描くときに肘を中心に手を動かすのが楽なのでは?」という発見がありました。ただし、でかいし重いし猛烈に肩がこる。
ペンは握れても日常の細かい動作に支障があり、実質右手・右腕が使えない期間もあって、将来握力が落ちていったらこうなるのかな~という体験ができました。
実際これで腕が使えないケースの生活アシスト道具をいくつか購入し、怪我がなくてもこれ便利だなってものもいくつかあって、なかなか楽しい発見も。
そうこうしてるうちに診断されてから数週間たち、さすがに回復を実感することが増えてきました。今なら蛇口も片手で開けられるぜ!
イベント参加についても、担当医にも素直に打ち明けて、一応は参加許可をもらいました。重いものは持たないようにねって。持ったけど……本がいっぱい入った段ボール持ったけど……。
イベント当日では、いつものキャリーカートだと動かすときに腕に負担がかかりそうだなあと、今回新たに平台車を導入。箱を乗っけてさえしまえば軽い動きですいすい動いて楽し~。持ち運びも可能なので次回からこれも使うかな。
ま~いろいろ大変だけど、治るものだといわれてるのでゲームしたり絵を描いたりして、ノンビリ待とうと思います。
2023年9月3日 この範囲を時系列順で読む
コミティア145、おつかされまでした!
コミティア145、おつかされまでした!
先ほど帰宅し、一息ついてからこれ書いてます。
軽く調べたら、最後にイベント参加したのは2019年11月で。その翌年にコロナ渦が起きて翌年以降はどのイベント参加も断念したため、約4年ぶりの同人イベント参加でした。
「前はどんなだっけ?」と記憶を引っ張り出しながら、直前まで準備をして、ものの見事に忘れ物をし、準備していた段取りの三分の1くらいできなくて、これからその反省会をします。ま~~~要領悪かったですね。
このイベント参加がなかった4年間に、他の活動を頑張っていたかというと全然で。何なら以前は「イベント参加するからネット活動も頑張るぞ」でしたが、イベント参加できなくなったらネット活動もまばらになってしまった気がします。
そんななので正直あまり期待せず、気楽にいこ―と思ってたし、実際、当日の設営準備の時点で楽しいスイッチがバチバチに押されてる感じがあって「ひえーーーー大変だけどたのしーーーーーーこれだよこれーーーーーー」ってなってました。
とはいえ、最初にお手に取っていただけたときは、飛び上がるほど嬉しかったです。「これだこれ!」みたいな。
「シリーズ買ってます」「ネットで拝見していて」「見本誌読んで」などなど、本当にいろんな方向から嬉しいお言葉をかけていただいて、「生きよう」って思いました。いや本当に。
通りすがりにちらっと見て即決で買ってすぐ去っていった方とか、急遽追加した無料配布を受け取っていただいた方とか、ひとつひとつが本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
それと忘れちゃいけないのは、イベント前に通販や電子版を予約して買っていただいた方、本当にいつもいつも感謝しています。まだ現物もないのにお金を出してくれる人が居ること、その事実はイベント参加前の心細い気持ちを奮い立たせてくれます。
通販ではどうしても直参するよりも後に現物が届いてしまうのが心苦しいのですが、今後そこも課題として取り組みたいと思っています。
買い手としても、久しぶりの即売会の雰囲気はやはり楽しい。
自分自身、好きな作家さんのスペースに並んでご挨拶もできたり、サークルカットに惹かれてシリーズを大人買いしたり、ポスターが気に入って新刊を買ったりと、なんといえない興奮と充実感がありました。
あと、いくつかのサークルは目論見はずれて完売済みだったりー。現地の人入りも相当数だったと肌で感じています。
やっぱりイベント参加って楽しいな~~~~。イベント参加そのものも楽しいし、そこに付随するいろんなものが楽しいです。
正直なところ、まだまだ流行り病が収まっているとは思えず、私自身、相当に警戒と準備をして参加していましたし、感染数の変動を見ていても、頻繁なイベント参加もまだ厳しいなと心中では思っています。
とはいえ、今年はもう無理でも、来年も1回くらいはまた様子を見て参加したいです。したいです!!!(強調表現)
その時はまた、お付き合いただけますと幸いです。
#同人活動
先ほど帰宅し、一息ついてからこれ書いてます。
軽く調べたら、最後にイベント参加したのは2019年11月で。その翌年にコロナ渦が起きて翌年以降はどのイベント参加も断念したため、約4年ぶりの同人イベント参加でした。
「前はどんなだっけ?」と記憶を引っ張り出しながら、直前まで準備をして、ものの見事に忘れ物をし、準備していた段取りの三分の1くらいできなくて、これからその反省会をします。ま~~~要領悪かったですね。
このイベント参加がなかった4年間に、他の活動を頑張っていたかというと全然で。何なら以前は「イベント参加するからネット活動も頑張るぞ」でしたが、イベント参加できなくなったらネット活動もまばらになってしまった気がします。
そんななので正直あまり期待せず、気楽にいこ―と思ってたし、実際、当日の設営準備の時点で楽しいスイッチがバチバチに押されてる感じがあって「ひえーーーー大変だけどたのしーーーーーーこれだよこれーーーーーー」ってなってました。
とはいえ、最初にお手に取っていただけたときは、飛び上がるほど嬉しかったです。「これだこれ!」みたいな。
「シリーズ買ってます」「ネットで拝見していて」「見本誌読んで」などなど、本当にいろんな方向から嬉しいお言葉をかけていただいて、「生きよう」って思いました。いや本当に。
通りすがりにちらっと見て即決で買ってすぐ去っていった方とか、急遽追加した無料配布を受け取っていただいた方とか、ひとつひとつが本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
それと忘れちゃいけないのは、イベント前に通販や電子版を予約して買っていただいた方、本当にいつもいつも感謝しています。まだ現物もないのにお金を出してくれる人が居ること、その事実はイベント参加前の心細い気持ちを奮い立たせてくれます。
通販ではどうしても直参するよりも後に現物が届いてしまうのが心苦しいのですが、今後そこも課題として取り組みたいと思っています。
買い手としても、久しぶりの即売会の雰囲気はやはり楽しい。
自分自身、好きな作家さんのスペースに並んでご挨拶もできたり、サークルカットに惹かれてシリーズを大人買いしたり、ポスターが気に入って新刊を買ったりと、なんといえない興奮と充実感がありました。
あと、いくつかのサークルは目論見はずれて完売済みだったりー。現地の人入りも相当数だったと肌で感じています。
やっぱりイベント参加って楽しいな~~~~。イベント参加そのものも楽しいし、そこに付随するいろんなものが楽しいです。
正直なところ、まだまだ流行り病が収まっているとは思えず、私自身、相当に警戒と準備をして参加していましたし、感染数の変動を見ていても、頻繁なイベント参加もまだ厳しいなと心中では思っています。
とはいえ、今年はもう無理でも、来年も1回くらいはまた様子を見て参加したいです。したいです!!!(強調表現)
その時はまた、お付き合いただけますと幸いです。
#同人活動
年内はゆっくりできそうだったのと、絵の活動を頑張りたいモードだったので、ずいぶん前に登録して放置していたトミーウォーカーさんでのイラストマスター活動を再開しました。
第六猟兵
チェインパラドクス
あと、Skebからのリクエストも受け付けています。
skeb
元Twitterでも募集したイラストリクエストを消化しがてら、これらのご依頼も頑張っていきたいなと。やっぱり大なり小なり強制力がないと描かなくなっちゃうんで……。
まだまだ余裕はあるのでお気軽にお声がけください~。