Switch版「パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語」をクリアしたよ Switch版「パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語」をクリアしたよ 面白かったぞ~~~~~~~~~~。 https://www.jp.square-enix.com/paranorma... 前作「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」(感想記事・58)を遊んで楽しかったんで、続編発表されてからウキウキしながら待ってました。2週間だけど(初報から2週間で発売された) 1980年代の日本、三重県伊勢地方に残る伝承を元に「人魚」を探す群像劇アドベンチャー。それぞれの目的に沿って人魚を探す4組のコンビを操作しながら、この地域に伝わる人魚伝説の真相に迫るというもの。 前作も東京墨田区「本所」に伝わる怪談をベースにしつつ、その実「特殊能力を得た現代人たちが、互いの命を狙いあう」というバトルロワイヤル形式が含まれていましたが、今作はその辺は大きめにオミット。目の前の事件や伝承を探るミステリーの趣がより強くなっています。ただ前作にもあった「腹の探り合いバトル」も、これはこれでばっちりあるぞ。 後はよく言われますけどホラー要素がかなり減らされており、その点でも広く遊びやすくなっていると感じました。なお、ホラー要素がないとは言ってない。 いわゆるジャンプスケア系の演出が減らされただけで、スプラッタ演出やじわっとした怖がらせは全然あるし、なんなら今回ははっきりと怪異にもスポットが当たっているせいなのか、猟奇要素てんこもりで自分はこっちの方がしんどい。 ともあれ、「選択型のノベルゲーム」をベースに、よくこんなギミック盛り込んだね???? と大混乱も必死のゲーム的トリックが、面白くもあり歯ごたえもあり。たぶんすべての人が言及すると思うんですけど、自分も最後のあれはほんっとにわからず1時間近くゲーム画面をうろうろして、よーやく見つけていたし、見つけた瞬間の「すべて」が繋がる感触に感服しました。この感動はねー、ほんとにパラノマサイトさん様様です。 あとはなんといってもキャラクターたちの妙が冴えわたっている。前作では命のやり取りも踏まえたシリアスでおどろおどろしい雰囲気ながらに、絶妙に珍奇なことをいうキャラクターたちが清涼剤になってましたが、本作ではよりパワーアップ。舞台上の重苦しい空気がない分、キャラクターたちのトンチキさにブレーキがかからずずっと楽しい。 それでいて、珍奇なキャラクターたちに気持ちを寄せられないかというと、そんなことはなく。みんな気持ちのいい性格をしていたり、気持ちを寄せられる余地があったりと丁寧なキャラ造形が素晴らしい。前作の感想記事でも「ずっとこの会話聴いてたいなあ」と書いてたんですが、それがまさに叶っていて大満足です。 ここからは本編の内容に踏み込んだ話をしていきますよ。 前作との比較になりますが、前作の本所七不思議ではある瞬間に一斉に特殊能力が発現し、一斉に登場人物らが動き出すことで物語が動きましたが、本作の伊勢人魚物語はむしろ「そこにいる人の過去にさかのぼって、なぜそこにいるのかを探る」という向きが強い。 一見すると、本作の構造が時系列が複雑でプレイヤーの把握を難しくする要因に思えますが、実際には本作のテーマ性に根差した構造なのだろうとクリアした今なら感じます。そこにいる人にはそこにいる人なりの人生や歴史があるし、そこにある史跡や伝承も同じ。 本作では1980年代・鎌倉時代・平安時代という3つの時代におきた事件がキーとなっていますが、それらは断絶した事象ではなく、すべて今の伊勢地方を構成する重要な要素なんですよね。鎌倉時代の事件も平安時代の事件も、現代から見れば「昔話」としてひとくくりにしがちですが、実際には鎌倉時代の伝承は平安時代の歴史を踏まえて展開されたものだったりして、そこには連綿と続く人の営みがあったから今にも続いている。 いくつもの歴史が重なり合って現代に、そして未来に通じていくという本作のテーマ性と、登場人物らの過去に遡って経緯を知ることで真相に迫るゲーム性は密接に関係しているし、すべてのピースが見つかってひとつながりになって見えた時の感動はたまらないものがありました。 個人的に気に入ってる点に、本作では「常人ではなくなるもの」が描かれますが、だからといって人ではなくなることの悲しみが描かれるわけでもなく、「生きててサイコー」という人生の謳歌だったことが好きです。ひと、すぐに「人間が最高、人間じゃなくなるのは最悪」にしがち。でも人間じゃなくったって幸せもあるだろうし、そいつにはそいつの筋ってもんがあるよな、と軽やかに描いてくれて嬉しい。 楽しかったぞー。 コミックス版「パラノマサイト FILE25 霊感少女・黒鈴ミヲの邂逅 」を最高なのでぜひ。 ゲーム 2026/02/23(Mon) 21:12:10
面白かったぞ~~~~~~~~~~。
https://www.jp.square-enix.com/paranorma...
前作「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」(感想記事・58)を遊んで楽しかったんで、続編発表されてからウキウキしながら待ってました。2週間だけど(初報から2週間で発売された)
1980年代の日本、三重県伊勢地方に残る伝承を元に「人魚」を探す群像劇アドベンチャー。それぞれの目的に沿って人魚を探す4組のコンビを操作しながら、この地域に伝わる人魚伝説の真相に迫るというもの。
前作も東京墨田区「本所」に伝わる怪談をベースにしつつ、その実「特殊能力を得た現代人たちが、互いの命を狙いあう」というバトルロワイヤル形式が含まれていましたが、今作はその辺は大きめにオミット。目の前の事件や伝承を探るミステリーの趣がより強くなっています。ただ前作にもあった「腹の探り合いバトル」も、これはこれでばっちりあるぞ。
後はよく言われますけどホラー要素がかなり減らされており、その点でも広く遊びやすくなっていると感じました。なお、ホラー要素がないとは言ってない。
いわゆるジャンプスケア系の演出が減らされただけで、スプラッタ演出やじわっとした怖がらせは全然あるし、なんなら今回ははっきりと怪異にもスポットが当たっているせいなのか、猟奇要素てんこもりで自分はこっちの方がしんどい。
ともあれ、「選択型のノベルゲーム」をベースに、よくこんなギミック盛り込んだね???? と大混乱も必死のゲーム的トリックが、面白くもあり歯ごたえもあり。たぶんすべての人が言及すると思うんですけど、自分も最後のあれはほんっとにわからず1時間近くゲーム画面をうろうろして、よーやく見つけていたし、見つけた瞬間の「すべて」が繋がる感触に感服しました。この感動はねー、ほんとにパラノマサイトさん様様です。
あとはなんといってもキャラクターたちの妙が冴えわたっている。前作では命のやり取りも踏まえたシリアスでおどろおどろしい雰囲気ながらに、絶妙に珍奇なことをいうキャラクターたちが清涼剤になってましたが、本作ではよりパワーアップ。舞台上の重苦しい空気がない分、キャラクターたちのトンチキさにブレーキがかからずずっと楽しい。
それでいて、珍奇なキャラクターたちに気持ちを寄せられないかというと、そんなことはなく。みんな気持ちのいい性格をしていたり、気持ちを寄せられる余地があったりと丁寧なキャラ造形が素晴らしい。前作の感想記事でも「ずっとこの会話聴いてたいなあ」と書いてたんですが、それがまさに叶っていて大満足です。
ここからは本編の内容に踏み込んだ話をしていきますよ。
前作との比較になりますが、前作の本所七不思議ではある瞬間に一斉に特殊能力が発現し、一斉に登場人物らが動き出すことで物語が動きましたが、本作の伊勢人魚物語はむしろ「そこにいる人の過去にさかのぼって、なぜそこにいるのかを探る」という向きが強い。
一見すると、本作の構造が時系列が複雑でプレイヤーの把握を難しくする要因に思えますが、実際には本作のテーマ性に根差した構造なのだろうとクリアした今なら感じます。そこにいる人にはそこにいる人なりの人生や歴史があるし、そこにある史跡や伝承も同じ。
本作では1980年代・鎌倉時代・平安時代という3つの時代におきた事件がキーとなっていますが、それらは断絶した事象ではなく、すべて今の伊勢地方を構成する重要な要素なんですよね。鎌倉時代の事件も平安時代の事件も、現代から見れば「昔話」としてひとくくりにしがちですが、実際には鎌倉時代の伝承は平安時代の歴史を踏まえて展開されたものだったりして、そこには連綿と続く人の営みがあったから今にも続いている。
いくつもの歴史が重なり合って現代に、そして未来に通じていくという本作のテーマ性と、登場人物らの過去に遡って経緯を知ることで真相に迫るゲーム性は密接に関係しているし、すべてのピースが見つかってひとつながりになって見えた時の感動はたまらないものがありました。
個人的に気に入ってる点に、本作では「常人ではなくなるもの」が描かれますが、だからといって人ではなくなることの悲しみが描かれるわけでもなく、「生きててサイコー」という人生の謳歌だったことが好きです。ひと、すぐに「人間が最高、人間じゃなくなるのは最悪」にしがち。でも人間じゃなくったって幸せもあるだろうし、そいつにはそいつの筋ってもんがあるよな、と軽やかに描いてくれて嬉しい。
楽しかったぞー。
コミックス版「パラノマサイト FILE25 霊感少女・黒鈴ミヲの邂逅 」を最高なのでぜひ。