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南柯そう/仲村のなんとかその日暮らしログ

Switch版「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」クリア感想

Switch版「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」クリア感想

面白かったぞ〜。



昭和後期の東京都墨田区を舞合に、
呪いの力を得た9人の男女が七不思議に隠された 蘇りの秘術の行使を巡って それぞれの想いをぶつけ合う、
群像ホラーミステリーADV.
最後にあなたに待ち受ける謎とは…!?


公式サイト より引用

ダウンロード版のみのロープライスゲームで、クリアタイムも10時間ほど。とは言え、非常に密度の高いアドベンチャー体験ができました。



画面の気になる箇所や人物にカーソルを当てて調べていくアドベンチャー形式なんですが、この使い方がうまかったな〜。

例えば「何やら自分の背後に恐ろしいものがいるらしい」という状況に陥り、自分で振り向かないといけない……という「お化け屋敷は自分の足で歩かないといけないから怖い」を、実地で行くような演出を繰り出してくる。

まずこの「オーソドックスに見えて、なんかすごいぞ!?」と思わせる演出力がすごい。特にプロローグからのタイトルコールの流れは、一気に心が掴まれました。

そんな感じで要所要所にホラー演出はあるんですが、実はゲームのメインは「甦りの秘術」をめぐって相手の命を奪いあうバトルもの。

最近似たようなゲームやったな! 型月ゲームに馴染みある人には、ほぼほぼ聖杯戦争と思っていただいて相違ないです。

バトルは選択肢と会話の中から相手の能力を読み取り、相手の異能力をかわしつつ自分の異能力に有利な状況に導いていくというもの。見た目はただ会話してるだけなのに、一言一句見逃せない緊張感がありました。

そして何よりそんな会話を繰り出すキャラクターたちの個性が素晴らしい。

シリアスな展開が続く中で、全員にちょっとずつすっとぼけた調子があって、恐ろしい状況のはずなのに笑えてくる。漫才のような掛け合いの妙に、キャラクターたちのこと好きになっちゃうじゃんよ。 

みんな刑事コンビが大好きだろうし私も大好きだが、マダムとプロタン組も相当おもろいよな!!???? プレイヤーキャラの中でも一際決意が重い組み合わせなのに、こんなに要所要所ですっ飛ばしてくるのかとゲラゲラ笑ってました。でもちゃんと重いとこもしっかりこなす、名俳優たちばっかりなんよ。それと黒鈴ミヲ中心の別シリーズも頼むわ…。

そう、そんな愉快な側面があるだけに、悲劇的な展開でドラマが光る。

江戸時代の大火や関東大震災を経た土地で、そして太平洋戦争の傷跡がまだ生々しく残る時代。オカルトをめぐる事件の根底には、人間のおぞましさと悲しみが見え隠れする。

個性豊かなキャラクターたちの視点を通じ、時に時空を超えて、甦りの秘術と七不思議に狂わされた人々の顛末を追いかけたその先に、かけがえのないゲーム体験がありました。

楽しかったな〜
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