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南柯そう/仲村のなんとかその日暮らしログ

PS5「FF7リバース」クリアした

PS5「FF7リバース」クリアした

クリアタイムは75時間くらい。探索と討伐は全部拾って、クエストはミニゲーム系残して9割消化。隠しボスは未到達。

結果的に、楽しかったなー。泣きたいくらい楽しい旅路だった。



なお、筆者は「FF7リメイク」および「PS1版FF7」クリア済みのため、以下はそれらの話題も出ます。



前作リメイクではミッドガルという狭くも魅惑的な一都市を舞台にした展開でしたが、本作リバースでは一転してフィールドマップを持ち、街から街へ、大陸を渡って旅する広大な旅が描かれました。

正直ねー、序盤から長いことこの仕組みがおもんなかったです。というのも、マップ広すぎ、移動大変すぎ、ミッドガルは見てるだけで楽しい密度の高い都市でしたが、リバースのマップは洞窟とか草原とか似たような景色が延々続くシーンも多くて、歩いているだけで楽しい感じはなかなか短い。

ブレワイのようにあらゆる地形を踏破できるわけではなく、細かい起伏はダッシュかパルクールで乗り越える必要があって、それでいて直接移動できない地形も結構な量がある。行けそうな段差かなとトライしては回り道することもあれば、さっきこの高さ登れなかったしと思ってたら実は登れたりと境界線がちょっとわかりづらい。

また、リバースの構造は決して昨今主流のオープンワールド形式というわけではなく、固定イベント→マップ探索可能な時期→固定イベント→マップ探索可能な時期……という繰り返しで、基本的には一連の流れや展開はがっちり固まっています。

そしてこの固定イベントがまた長い。大抵はどこかのダンジョン探索ですが、普通にプレイすると3~4時間は拘束されて、イベントやバトルが絶え間なく続くので、プレイにもカロリーががっつり必要です。

自由度があるようで目算よりは低い、というギャップが最初は不自由に感じてました。

この辺は原典たるFF7の、今となっては珍しいけど、完全フリーなオープンワールドでもなく、かといって一本道RPGではないあれの再現に思いました。当時はこういうマップ単位で探索ができるタイプのRPGは普通だったもんね。

PS1時代に主流だったあのRPG形式を「そのまま持ってくるけど、現代のゲームに変えてみせる」というリバースのコンセプトなのかなと。当時のボリュームでやってたことを、さらに基準の上がった現代で再現しようとしてるんで、もうもうただただボリュームに圧倒されます。

で、自分としては「見たことあるやつだが、現代風にボリューム増えてて重くてしんどい……」という既視感と飽きが正直かなりあった。サービスなのはわかるがお腹はち切れそうなんですが!?っていう「量」がぶん殴ってくる。

ストーリー面でも展開が激動するわけではなく、むしろ始まりは緩やかで「どこかにいるセフィロスを当てもなく探す」モードなので、序盤の求心力はかなり弱い……というわけで、中盤あたりまではかなり飛ばし気味に進めてました。

とはいえ投げ出すほどつまらないということはなく、そうこうしているうちにユフィが参加し、バレットの過去編があり、ケット・シーが参加するころにはドラマやメンバー面でもかなり充実していて、気が付けば前のめりに遊んでいました。これがだいたい40時間くらい。よくやってんな自分。

前作リメイクからバトルがブラッシュアップされ、難点だったバトルの「固さ」がかなり緩和されていたのは良かったです。前作の「敵が固い」も「戦略の幅がない」も、本作ではいずれも柔軟性が増しており、やらされてる感はかなり減じていたかなと。

ちなみに中盤以降はユフィを主に操作キャラにしていました。遠・近の切り替えができて、属性攻撃が標準でできるので、後半の条件が複雑な敵キャラと相対するのに便利。時点はバレットとエアリス。遠距離攻撃サイコー。

あとはミニゲームも、まあよかったです。ただピンキリはある。基本的に強制ミニゲーム類が苦手なんですが、よくもまあここまで手を変え品を変えてミニゲームを搭載してくるな!?  という感動はある。10とかじゃきかないミニゲーム群が2~3時間に一回は出てくる。何なのだこの情熱。こういうところもPS1オマージュなのか。

そうこうしているうちに、飛ばし気味だったクエストや探索も「もっと彼らの旅を見たい」という思いに突き動かされて、マップを行き来し、気が付けば大半はクリア済み。もうやることもないな、と思ってラストダンジョンに突入。

そこからはもうずっと泣いていた。別にラスダン入った直後は泣くような展開はないんだけど、エアリスの存在にずっと泣かされてました。

FF7の主人公はクラウドですが、しかしリバースという作品は、そのゲーム性も含めてエアリスのためにあるように感じます。

「世界でただ一人」という使命を背負っている彼女は、ともすれば普段の特徴的な言動と、時に驚くほど頑固な行動力もあって、どこか神秘的な人物にもみえる。けれど彼女にも血と肉の通った怒りと悲しみと憎しみがあり、友達の存在に喜びバカなことに興じて仲間たちと笑いあい、セトラとしての修行に意気込むだけの「世界でただ一人」に対する迷いと不安がある。

コスモキャニオンで生まれに起因する苦難を吐露した彼女が「聞かれてしまったか」と照れる顔に、この旅とは、無機質なビルに心をとらわれ、暗いスラムで憎しみと怯えを胸に生きていた彼女の、人生の謳歌なのだろうと確信して。

そんなエアリスが「この世界が大好きだから守りたい」といえるだけに変わったことに、びゃんびゃん泣けて仕方ない。

別作品挙げるのもどうかと思うんですが、このあたりはFF15のノクティスと姿が被ってました。彼もまた生まれながらに使命を持ち、「世界でただ一人」の運命を背負わされ、仲間たちとキャンプしながら駆け回ることで、己の運命と境遇に立ち向かう強さを得る……という流れが、ストーリーだけではなくシステムも含めて構築されていたのがFF15というゲームでした。

そこへ行くと、やはりリバースとは「生まれに流されるしかなかったエアリスが、己の使命に向き合うまで」を、ストーリーだけではなくゲームシステムも込みで描こうとしているのではないかな、と思うのです。

ラスダンいきたくね~~~~~~~~~~~~~!!!! この旅を終わらせたくな~~~~~~~~~~~~~~い!!!!! って最後は地団太踏みながらも、でも大好きな星を救うためだもんなって泣きながら進むしかないじゃないすか。

それであの結末は正直よくわからんし、わからせようと思ってないのはわかるので、これはもう続きを待つしかねえ。

てっきりザックス世界に合流するのかと思っていたんですが、実はそっちこそ放棄された世界で本筋はクラウド側にあると示されたのに少し驚きがありました。

というのも、今後描かれるだろうクラウドの真相とは「じゃない方であること(本来のそれはザックスが持つ)」なわけですが、今この構造は逆転しているのだなと。そうかー。

幻覚なのか混線なのか、そのどちらでもあるのか。示唆するのみで確定はさせないという演出ととらえたので、あとは座して待つ。

「あと4年はかかるのか~」って気持ちと、リバースの全方位にリッチで膨大なゲームぶりに「よく4年でこれ作ったな」という気持ちもあり、まあ仕方ないので待ってやんよ。

エアリス~~~~~~~~幸せになってくれ~~~~~~~~~~!!!!

すごい良かったです。ちょっとほんとにびっくりするくらい良いゲームでした。
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