映画「ウォーフェア 戦地最前線」をみてきたよ 映画「ウォーフェア 戦地最前線」をみてきたよ 結構前にな! うだうだしてたら感想書いてなかった。 https://a24jp.com/films/warfare/ <極限の95分、映画史上最もリアルな戦場に、あなたを閉じ込める> 2006年、イラク。監督を務めたメンドーサが所属していたアメリカ特殊部隊の小隊8名は、危険地帯ラマディで、アルカイダ幹部の監視と狙撃の任務についていた。ところが事態を察知した敵兵から先制攻撃を受け、全面衝突が始まる。反乱勢力に完全包囲され、負傷者は続出。救助を要請するが、さらなる攻撃を受け現場は地獄と化す。本部との通信を閉ざした通信兵・メンドーサ、指揮官のエリックは部隊への指示を完全に放棄し、皆から信頼される狙撃手のエリオット(愛称:ブージャー・ブー(鼻くそブーの意))は爆撃により意識を失ってしまう。痛みに耐えきれず叫び声を上げる者、鎮痛剤のモルヒネを打ち間違える者、持ち場を守らずパニックに陥る者。彼らは逃げ場のない、轟音鳴り響くウォーフェア(戦闘)から、いかにして脱出するのか。 こちら、過去にも感想記事を書いた映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」と同じ監督作品です。 予告や紹介文を見ると、まるで「アメリカ兵の困難」が主体の映画であるようにみえるんですが、実際にみていると「急に殴り込んできた外国兵に生活圏がめちゃくちゃにされるイラク人たち」という切り取り方も非常に強い映画でした。まあ実際それはそう。 紹介では「危険地帯」と表現されていますが(それも実際に武装した人たちがいる地域ではあるんだが)、しかして序盤に描かれるのは本当に何でもない住宅街で。 昼には住民が道を行きかい、外では買い物や飲食を楽しむ普通の街の、なんでもない住宅に泥棒のように集団で押し入り、家の壁や扉を勝手にぶちこわし、銃をもって住民たちを閉じ込める様とか、知識では知っていたんですが改めてみるとなんかもうさあ、お前らさあ……という気持ちが自然とわいてくる。すげーなほんと。 この話を作るにあたり、実際に従軍した兵士たちの証言や、イラク側の住民らにかなり細かくヒアリングしたとのことで、つくりとしては限りなくドキュメンタリーっぽいんですが、なんとも不思議なことにバッチバチに「映画」をしています。 わかりやすい波のある展開やドラマ性があるわけではないのに、きれいに三部構成になっている脚本だったり、伴奏や露骨な効果音はないのに完璧な音響設計、現地の立地を完全再現したというのに絵画のように構図の決まった絵作りだとか、きちんと作りこまれた「映画」で舌を巻く。 窮地に追い込まれた兵士の脱出劇というと映画でもよくあるモチーフですが、この映画がすごいのは「窮地に追い込まれて混乱し、心が折れる兵士たち」のリアルなこと。 前作シビルウォーの終盤でもまるで戦場に放り込まれたようなリアルな怖さを実感しましたが、それを全編に拡大した映画というとわかりやすいかも。 鳴り響く爆音、戦友たちの地獄のような叫び声、戦闘に巻き込まれ泣き喚く住民たちの声。呆然とする兵士たちの姿には「最終的には武勇伝」になるような勇猛さはなく、みているこっちが悲しくなるくらい「折れた」としかいいようがない様に居たたまれなくなる。 市民に無礼を働き、一応は国を挙げての目的を持ってやってきたはずの精鋭たちでも「これはもうだめだ」とみているこっちも思ってしまう。 最初に感じた「なんだこいつら、ひどいやつらだ」という気持ちが引っ込んで、「なんなんだこの戦争ってものは」と思わずにはいられない映画でした。 映画 2026/01/29(Thu) 19:44:30
結構前にな! うだうだしてたら感想書いてなかった。
https://a24jp.com/films/warfare/
こちら、過去にも感想記事を書いた映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」と同じ監督作品です。
予告や紹介文を見ると、まるで「アメリカ兵の困難」が主体の映画であるようにみえるんですが、実際にみていると「急に殴り込んできた外国兵に生活圏がめちゃくちゃにされるイラク人たち」という切り取り方も非常に強い映画でした。まあ実際それはそう。
紹介では「危険地帯」と表現されていますが(それも実際に武装した人たちがいる地域ではあるんだが)、しかして序盤に描かれるのは本当に何でもない住宅街で。
昼には住民が道を行きかい、外では買い物や飲食を楽しむ普通の街の、なんでもない住宅に泥棒のように集団で押し入り、家の壁や扉を勝手にぶちこわし、銃をもって住民たちを閉じ込める様とか、知識では知っていたんですが改めてみるとなんかもうさあ、お前らさあ……という気持ちが自然とわいてくる。すげーなほんと。
この話を作るにあたり、実際に従軍した兵士たちの証言や、イラク側の住民らにかなり細かくヒアリングしたとのことで、つくりとしては限りなくドキュメンタリーっぽいんですが、なんとも不思議なことにバッチバチに「映画」をしています。
わかりやすい波のある展開やドラマ性があるわけではないのに、きれいに三部構成になっている脚本だったり、伴奏や露骨な効果音はないのに完璧な音響設計、現地の立地を完全再現したというのに絵画のように構図の決まった絵作りだとか、きちんと作りこまれた「映画」で舌を巻く。
窮地に追い込まれた兵士の脱出劇というと映画でもよくあるモチーフですが、この映画がすごいのは「窮地に追い込まれて混乱し、心が折れる兵士たち」のリアルなこと。
前作シビルウォーの終盤でもまるで戦場に放り込まれたようなリアルな怖さを実感しましたが、それを全編に拡大した映画というとわかりやすいかも。
鳴り響く爆音、戦友たちの地獄のような叫び声、戦闘に巻き込まれ泣き喚く住民たちの声。呆然とする兵士たちの姿には「最終的には武勇伝」になるような勇猛さはなく、みているこっちが悲しくなるくらい「折れた」としかいいようがない様に居たたまれなくなる。
市民に無礼を働き、一応は国を挙げての目的を持ってやってきたはずの精鋭たちでも「これはもうだめだ」とみているこっちも思ってしまう。
最初に感じた「なんだこいつら、ひどいやつらだ」という気持ちが引っ込んで、「なんなんだこの戦争ってものは」と思わずにはいられない映画でした。