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南柯そう/仲村のなんとかその日暮らしログ

文具王「手帳会議2026 手帳はどこから来てどこへ行くのか」が未来見通しててめっちゃ面白い

文具王「手帳会議2026 手帳はどこから来てどこへ行くのか」が未来見通しててめっちゃ面白い

手帳の季節ですね! 来年の手帳やカレンダーを用意しては「来年はこうしたいな、こうなりたいな、どうしようかな」と悩んでる時間は楽しいし、ほかの人はどうしているだろうとネットをあさるのも風物詩ですよね。

で、長年文具のことに関しては非常に参考にしている文具王こと高畑正幸さんの手帳会議配信が先日行われてました。これがめちゃめちゃ楽しいし、興味深いし、文具を通して社会の変化に考えを巡らせてしまう最高の配信でした。



約3時間半と長めの動画ですが、前半は今年のめぼしい新手帳たちと、それらを通じて「今世間に求められているものってなに? ひいては、いま世間の気分ってどんなもの?」まで掘り下げてくれて、毎年楽しい企画です。

特に今回秀逸だったのは、後半で紹介されている、ほぼ日アプリYell-U から始まる、「スマートフォンがあるのになぜ手帳を使うのか」「AIと人間はどのように付きあい、人間はなにを作り出せばよいのか」という掘り下げていくくだりが非常に面白い。

私自身、手帳やカレンダーにはその日の体重や歩数などを書き込んだりするんですが、これの参照先はスマートフォンです。スマホと連携した各計測器からデータを取り込み、あとでスマートフォンを覗いて手書きで記帳しています。あとはその日の天気などもスマホやPCで確認して手帳に書いたりね。

前述のアプリたちは、こういった現代のスマートフォンが勝手に記録してくれる様々なデータを整理し、時系列に提示してくれるもので……それってもう私のこの手帳なのでは? そういえばなんでスマホ内で完結するものを、私は手帳に書きだすのか??

さらには各アプリにはAIが搭載されているので、単なるデータの羅列するに終わらず、データを基にした「手帳に書くとよさそうな文章」を提示してくれるという。それってもう人間が手帳に記録する「必要」はどんどんなくなっていきますよね???? とますます思考は混迷を極めていく。

それに対して文具王は「AIは事実を整理して並べることはしてくれるけど、それであなたがどう思ったか、どんな感動があったかはあなたしか書けない」と。もうね、我が意を得たりです。

たぶんこの話って手帳に限らず、特にクリエイティブ方面のAI活用には共通して言えて。

優れた生成ツールがあったとしても、何かを生み出してから「それで自分はどう感じるのか」「それで何を伝えたいのか」「それで誰かにどう感じてほしいのか」ということは、使っている立場の意志が強く反映される領域だし、それってそもそもクリエイティブの本質に近くないか。

そこを追い求める楽しさとは、AIを使っても・使わなくても共通しているし、損なわれないんじゃないのと。

来年の自分を考えている時期に聞けて良かったなと思う配信でした。
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