NSLog

南柯そう/仲村のなんとかその日暮らしログ

さっき見た夢の話。

さっき見た夢の話。

ネットで連載している育児系エッセイ漫画で、長く読んでるものがいくつかありましてね。

基本的にどれも楽しく読んでるんですが、時々ふと「このジャンルの読み物って、いうて、親側の視点しかないノンフィクションなんだよな。子供からすると別の言い分もあるんだろうな」と思ったりするわけです。

西原理恵子の「毎日かあさん」に対して娘さんが告発した事件 がありましたが、そこまで行かなくても、この手のエッセイは「子供という予測不能なものに親が挑む構図」が基本構造なわけで、それで覆い隠されてしまうものもあるだろうなって考えるんすよね。

たま〜に思い出すのは、幼少時の旅行の話で。

詳細は忘れましたが、家族と親戚がワゴン車借りて温泉か何かに行った旅行だったかな。自分が一番小さくて、6つ上の兄だけが子供といえる年齢で、あとはみんな大人でさ。

記憶にあるのは帰り道のこと。わたし、疲れて早々に車の中で寝ちゃったらしいんですね。

んで、ぱちっと目が覚めたら、外真っ暗な高速道路を走ってて。兄を含めた周囲の人らはニコニコ顔で「あれ美味しかったね〜」って言ってる。どうも、どこかでご飯食べてから高速道路に乗ったらしい。

自分が知らない間に自分だけ知らない思い出つくられてたことに強烈な疎外感を覚えて、そこで「それ食べたい」と泣いちゃったんですよ。

でもそこ高速道路だから、戻って同じとこで食べるわけにもいかないし、でも子供泣いちゃったしで周りの大人が困ってしまって、こっちも「困らせてんな」と思ったこと覚えてる。

結局、適当なサービスエリアに止まって、私だけ食堂のうどん食べた。

別に自分はお腹空いてたことに不満があったわけじゃなくて、「みんなと同じもの食べて、思い出を共有したかった(できなかったことに不満があった)」んだよな……と子供ながらに「コレじゃない」と思ってたけど、言い出せずに文字通り「飲み込んで」いた記憶が、今でも強烈にある。

そん時の兄は「家で見たかったアニメがあったのに、こいつのせいで見れなくなった」と露骨にブー垂れてて、兄は兄で子供身分だったので周囲の大人が宥めすかしてて、まあともかく旅行の最後の空気は最悪だったと思う。

今思えば、疲れて寝てる小さい子供を無理に起こしても扱いづらかったろうし、寝てる間にいろいろ済ませたかっただろうなとか、帰り時間が遅れて親戚らも家に連絡したり予定が変わって困ってただろうなとか、大人になったらわかる。

もし大人になって同じようなケースに行き当たったら、「そっか〜」でスッと流して、特に傷つくこともない話だと思う。

ただ当時の私は私で、「他の人がしてることをさせてもらえなかった。それは理不尽である」と強烈に思って、大人たちが強いた無体への抗議だったわけですよ。そこは今も悪いと思ってない。

……っていうエピソードも、参加者の誰かがエッセイ漫画書いてたら、「子供が泣き叫んで親たちが手を焼いた話」になるのかなあ、と思ったりするわけです。

さっき10年以上ぶりにその頃の夢見て、変な時間に起きてしまったんで、記録として書いときます。
RSS

or 管理画面へ