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「メイグリーンの侵略者 徒花の妖精姫4」あとがき

恒例の新刊あとがき行ってみよう。


改めて紹介回をやりたかったのはうっすら覚えています。ひと段落すると結構記憶が薄れるな。

3編あるうちの最初の話で、トリフィという実質の新参キャラを視点にキャラクターと舞台の紹介をしたいなと。特にクルスが普段どういう立場でどういう生業をしているかについては、説明しているようでしてなかったからどっかにいれないとなーと。2巻に入れろよって話だな。

1巻の隠れたキーキャラであったトリフィが、どこかで合流するのは当時からうっすら考えていました。

なんていうの、乙女ゲームには主人公のそばにいる同性親友キャラって必要じゃん……主人公と社会との中間に入って滑らかに物事を回すためのギミック……といっちゃうと元も子もないんですけど、メリアの側に立ちつつサポートする役割は必要だよなあとは当初から考えていました。その辺はクルスに対するチッタやフェルムと同じですね。

同性親友キャラって便利だなーって思うんですけど、便利が透け見えすぎて自分が享受する側だと苦手なところがあって、そういう意味ではトリフィは「自分が苦手ではない」キャラを目指すために、なかなか難しい塩梅で動かしているキャラクターですね。彼女についても徐々に掘り下げていけたらなあと思いながら、メリアとの会話の下りを書いていました。

第2編は、「は~~~~~~~~~~~~~~それはそれとしてエッチなイベントを入れて~~~~~~~~~~~~~~~~」という己の内なる欲求に素直になって描きました。

実をいうと一番最後に描いた話です。入れるつもりはあったけど残り作業日数的にギリギリだな~と思いつつ、最小限の要素だけで構成することを意識しました。おかげで最初はもうちょい直接的なシーンがあったんですが全カット。本1冊ごとに1エピソードくらいこういうのいれたい。

あと結果的に第1編の補助というか、キャラ紹介続きみたいな話になったかなと思っています。

第3編は、なんでこれ書こうと思ったんだろうね。描こうと思って描いたというより、描くしかないよな~と思って描いていた感じです。1巻のツケ回収は、いつか描かないといけないなと思っていました。

説明を省いた結果「メリアの母」と名乗っていますが、純種の生まれ方がそもそも特殊(という設定だけはある)なので、そのあたりの距離感みたいなものはちょっと意識しました。でもそれはそれとして、娘にも会えずに帰っちゃうのはちょっとかわいそうだったかなーとあとから思ったけど、そういう距離感なもんで当人らはあまり気にしてないかもしれない。

それと、妖精国とクルスたちの国の仕組みについても少し触れました。

舞台になってるクルス側の国は、日本人でも想像しやすい欧州っぽい封建制度の国ですが、妖精国はもう少し形が違う感じです。民主的なようで統治種がガッチリ決まっている、宗教国家のような側面もある……一応頭の中では構想はあるんですけど、機会があればより掘り下げて考えたいなあと思っている設定です。

終盤のメリアとクルスの会話シーンは、当初予定していたより長く、重みのある話になりました。まじめに互いの話をするとなると、ああいう形の会話しかできないのかもしれないあの二人。

メリアが抱きつかれてもノーモーションなのは、あの人一応クルスにはいますぐ押し倒されてもええでって覚悟がある人だから……というのも入れ損ねてますね。でも、言われたことに腹立ったら腹立つわーともいうのだろうなあと。

クルスはクルスでああいうの平気でやるんだなあと、我ながら客観的にみているところがあり。距離を測ってるつもりで壁は低くなってないか? と思う時も。自分の中から生まれて、自分の意図をもとに動かすキャラなんですけど「あれ、お前そういうとこあんの?」という側面を発見するような感覚がたまにあって、なんとも不思議な体験です。

抱きしめても平気だし、心では互いを労わっているけど、愉快な感情ばかりではない、というのは、なんともこの二人らしいエピソードになったなーと個人的には気に入っています。

サブタイトルのメイグリーンはこういう色。

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新緑のような明るい黄緑色で、メリアのイメージカラーでもあり、妖精国のイメージカラーでもあります。

語感優先であまりはっきりした意図のあるタイトルではないのですが、シリーズ当初から名前だけあって実際に目にしたわけではない「妖精国」に関わるエピソードが多かったので、サブタイトルもまあそういう感じです。

ではまた次回。

南科そう(ナンカソウ)

デジタルにも「アナログ感」なるものを追い求めるオールドタイプヒューマン。

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