Screenshot.png

BOOTHをサークル側で使ってみての振り返り

さきほど、BOOTHでの販売を終了いたしました。沢山のご利用ありがとうございました。

即時販売ができて、決済手段が豊富&セキュアで、匿名配送も対応可能と、自家通販したい同人屋には福音のようなサービスで、うおー今後もサービス続いてほしいーとひしひし実感してます。色々実験的なこともしたので今後の参考に感想まとめます。


サービスのメリットデメリット(と感じたところ)

まず自家通販でBOOTHを使おうと思った理由として、

  • 審査なしで即公開できる(メロンやとらに相手されない弱小サークルなもんで…)
  • あんしんBOOTHパックで匿名配送ができる
  • 匿名配送にすると荷物追跡、発送連絡が管理ページからまとめて行える
  • 決済手段が多い

といったところ。メールフォームから申し込んでもらって、為替や銀行振り込みでお金もらって、お互いの住所をやりとして送る・届くといった、古来から伝わる自家通販と比べてストレスがとにかく低かったです。自家通販の正当進化版ですね。

使ってて感じた欠点としては、

  • 売上が一定金額以下だと、こっちから申請しないと振り込んでくれない
  • あんしんBOOTHパックで大量配送する場合、ヤマト営業所が近くにないと手間取りやすい(慣れてないコンビニでまとめて数件送るのは結構なプレッシャー)
  • あんしんBOOTHパックの送料が高め(値付けによっては書店委託料+書店委託時の送料とあまり差がなくなる)

サービス側の営業力・認知が、老舗のメロンブックスや虎の穴などに比べて弱い・低いという感想もあるんですが(BOOTH? 知らないって人が身近にいたので)、このあたりは店よりサークル自身の人気にまず左右されるので一概にいえないかも。あと、そこを補うためのBOOTHフェスティバルでもあるのかなと思います。

自分が利用したのは自家通販なので、もちろん梱包やら発送作業やらは全部自分です。そこがどうしてもめんどくさい、忙しくてそこまでできない人は倉庫を利用するか書店委託を使いましょう。

電子書籍を配信するに際には以下も注意。

  • 電子メディアに実質予約機能がない(登録したら即中身が読めちゃう)
  • 電子書籍関係のファイル形式が実質PDFしかない。
  • サービス側でコピーガードやDRMがない(購入後の取り回しは良いので読者にはメリットでもある。売り手はよく考えて使おう)
  • BOOTH側(ウェブ・アプリ)に本棚やビューワー機能がないので、特にスマホから読むときは多少のアプリ知識がいる。

など。

電子書籍をイベント当日0時配信するためにしたこと

今回、イベント当日0時からの電子書籍の先行配信というものをしてみたくて、あれやこれやひねってみました。

さきほどのデメリット1つ目がとにかくネック……販売ページに電子メディアを登録しておくと、その場で買ってすぐに中身が見れちゃうんですよね。ページ公開だけしておいて事前予約を受け付け、DLだけ後日行ってもらうという機能がないんですね。

イベント限定商品にしてしまえば「BOOTH Festival」中だけ販売できますが、コミティア前から販売したかった今回は条件に合わず。電子版だけ販売ページを別にしてファイルをアップロードして下書き保存、当日はページ公開作業だけする方法も考えましたが、販売ページを書籍も電子も1枚にまとめたかったのでこれも没。公開中のページでは事前アップロードも機能的に不可能でした。

つまり、ページ公開後に電子版を販売するときは、直接ページ編集し、販売用ファイルも直接その時にアップロードするしか方法がない。

今回は現地に前日入りのためその日時は家から離れた環境におり、ノートパソコンも持ってないので使える機材はスマホだけ。これでどうしたもんかーとあれこれ試した結果、

  • 予めクラウドサービスに販売用ファイルをアップロードしておく
  • 時刻になったらスマホからBOOTHの編集ページを開き、電子版を販売バリエーションに追加
  • アップロードの参照元をクラウドサービスに指定してファイルをアップ
  • ページ編集を終えて、電子版を公開完了

以上で行けました。使えるノートパソコンがあればネットワークだけ借りてもっと確実にできただろうなあ。ノウハウは積めたので次は迷わないかな。でもその前に機能改善されてくれる方がもっと嬉しい……お願いしますPixivさん! このあたりは要望として送っておこう。

あと売り手としては、BOOTHにこだわらずKindleやブックウォーカーなどに電子書籍を卸して日時指定しておけば、事前予約も当日0時解禁もばっちりできます(売り場は別れちゃいますが) ただし予約販売するには「何日前までに申請してください」という期限がだいたいあって、入稿タイミングの都合で間に合わせられなかった……作業は早め早めにね!

BOOTH Festivalについて

利用期間の終盤で、BOOTH Festival イラスト・マンガ・書籍回にも参加しました。参加してみての利点としては、平時に開店しているときよりも購買意欲の高い方が巡回しているので、SNSでハッシュタグ付けて宣伝するとそのたびにパッと買ってもらえる感触はありました。

とはいえまだまだ手探りというか、買い手としても商品の探しにくさとかサンプルの読みやすさでいうと先行イベント「APOLLO」と比べて劣る点は目立つなあとか(音楽と書籍という違いはあるものの)、その辺は要望として出してきたから次回に期待です。

売れ方について

頒布実績については、コミティアでのイベント頒布と比べると今回はBOOTH経由のご利用が多かったです。最終的にイベントとオンライン(通販・電子版合算)では本数ベースで1:3くらい。

イベント頒布は数時間・BOOTH受付は約10日間と受付期間が違うんだから瞬発力では断然イベントが強いものの、過去に書店委託していたときより今回はオンライン利用の割合が高かったですね。このあたりは作品品質や宣伝、SNSでの注目具合、BOOTH Festivalというオンラインイベントといった時流にも左右されると思いますが参考までに。

電子版(500円)と書籍(1000円)に価格差つけて併売した結果としては、イベント直後までは書籍への予約がどかっときて、0時配信した電子版は意外と直後の動きが弱い。で、イベント翌日には通販がほぼ止まって、あとの数日は電子版がじわじわ出ていくという形でした。最終的には書籍と電子版で本数ベースで1:1まで並びました。

今回は、初報段階から安価な電子版についての告知はしていたので「あとで安い電子版が出ることは知らない人」はいない認識です。

おそらく、初期段階で書籍版をご予約いただいた方は以前からうちのサークルに注目していただいていた方で、期間後半で電子版を買ってくださった方はSNSやBOOTH Festival経由で知ったご新規さんが試しに買われたケースが多そうです。価格と媒体のバリエーションを持たせたことで、多少なりとも間口が広がったかな~と。

とはいえどこもかしこも「電子版だからって安価じゃないと!」とやると、安い方が買い手には魅力的に決まってるんだから、徐々に単価が下がってサークル側への負担が増えるように思います。なので、うちは「この期間だけこの価格です」として、電子版は書籍版の約半額という強気な割引ぶりをだしました。

あとこれは結構悩ましい点ですが、専門店への書店委託はイベント終了後から行ってましたが、今回そっちの動きは完全に止まりました。ウェブサイトのトップで推してもらえたり、店舗に出してもらえるような人気サークルなら別だと思いますが、うちくらいの弱小サークル規模だと利用者が食い合って委託分が動かなくなります。そこもBOOTH出展は期間限定としてメリハリ付けて、書店委託分は長期的にアピールしていくしかないのかなーと。長らく利用させてもらってる書店さんだけに、この動きは申し訳ないので今後の新規開拓を頑張ります。

余談・価格設定とバリエーションについて

今回BOOTH出展は期間を区切る代わりに、手数料や委託料除外でイベント価格と同額にしました。書店委託するよりちょっとだけ安価なお値段です。

これについては、以前からうちのサークルに注目してくれていた方、早めに買ってくれた人ほどお得を感じてほしい! という感謝の気持ちからです。後から知ってくれた人には悪いけど、次も多分やるからその時はまたよろしくね! みたいな。

この辺はBOOTHの委託手数料が他社と比べて格段に安いゆえにできる方法です。ただ、BOOTHであっても倉庫利用すると送料が高くなりがちなのと(他サークルのまとめ買いできる利点もありますが)、自家通販とは言えあんしんBOOTHパックの送料がわりと高めで、お支払いいただく料金は書店委託時とあんまり変わらなかったのは不覚……しかし送料免除にすると完全赤字に足突っ込むのでここは悩ましいところ。

ありがたいことに、書籍も電子も両方買いましたとご報告いただいたことも。このあたりは大きく価格差をつけたおかげで読者さんへの負担が減らせたかなと思います。

実は「書籍を買ったら電子版もついてくる!」という施策は過去の発行物でやったこともあり、今回もやろうと思えばできたんですが、今回はセルフパブリッシングで電子の単体販売することを検討していたのでしませんでした。今後やらないとも限らないので、そのあたりはケースバイケースです。

バージョンといえば限定版なるものの頒布もやってみました。印刷ではなく1枚1枚絵の具で彩色したポストカードを付けたもので、もともと新刊の単価が高めなのに+1000円とか強気すぎないかと自分でも冷や冷やしましたが、通販では数時間で予定枠数が埋まるなど思った以上にご利用いただいて本当に良かったです。ただイベントでは細かい説明が難しくてあんまり出ませんでしたね。喜んでくれそうなら今後も他グッズも付けて続けたい気持ちはあるんですが、荷物として扱いが難しくかさばるしやるとしても通販限定かもなと考えてます。

最後に

時々ツイッターでも呟いてましたが、イベント分と通販分(電子含む)だけで印刷費の回収ラインまでなんとかいきました。あんまりこれ強調するのもあれかなって思うものの、過去のオリジナル本でここまでこれた例がなかったし、ささやかな自慢としてちょっとだけ言わせてくれい。

BOOTHは閉じましたが、現在は下記電子書籍サービスで配信します。各サービスで利点もそれぞれにあるので、気になったらちょっと使ってみてください。物理ではアリスブックスさんに預けています。

次の参加は、受かれば夏コミ、落ちたら夏か秋のコミティアかなあと思っています。またウェブ漫画もちまちま更新しようかなと。あんまり活動が定まってないサークルですけど、見かけたらお付き合いいただけたら幸いです。

南科そう(ナンカソウ)

デジタルにも「アナログ感」なるものを追い求めるオールドタイプヒューマン。

更新通知を受け取る